日程闘争なき国会運営を目指して、政治改革が必要不可欠だと改めて感じる一夜でした。(2024.3.1)

立憲民主党・山井和則議員 NHKより(編集部)
今日が予算の自然成立「30日ルール」のデッドラインとなる3月2日です。
私も4日(月)から参院予算委員会が始まる場合に備えて、早朝から国会に向かっています。議員だけなら良いですが、これに巻き込まれる官僚・関係者の負担はいかばかりか…。
最終日にもつれ込んだ衆院予算採決は、2つの展開が考えられます。
一つはこれから衆院予算委員会のラスト集中審議→締めくくり総括質疑が行われた後、少しゴタゴタしつつも予算を採決して本日中に終了(妥協決着)。
下馬評ではおおむね、このような決着になるだろうと予想されています。
もう一方のルートは、予算質疑後に各委員長や国務大臣、そして最後は内閣総理大臣にまで解任決議案・不信任決議案を次々に突きつけて、趣旨説明ではフィリバスターを繰り返し、無理やり深夜0時を迎えてデッドラインを超えさせる展開です(強行決着)。
もはやこの決断は、野党第一党である立憲民主党の舵取りにほぼ委ねられている状態です。
後者の強行決着・深夜国会再びルートを突き進むなら、その日程闘争の姿勢には凄まじい批判が起こるでしょう。
そもそも予算審議の日程が窮屈になったのは自民党側の責任が大きいとはいえ、さすがにこのような日程闘争には共産党以外の主要野党は後ろ向きな姿勢を示しており、貫徹できるかは不透明です。
一方で、腰折れして本日中の採決を許容する(不信任連発→フィリバスターはもうやらない)のであれば、昨日からの深夜国会・フィリバスターは一体なんのためだったの?ということになります。
野党第一党である立憲民主党の国対戦略が最終どちらに向かうのか、もはや外野からはまったくわかりません。
自民党に対する怒りから、国民は今回ばかりはこの日程闘争「強行ルート」にも理解を示すのかもしれないし、
国民民主党の代表や幹事長が指摘するように、古い手法で関係者の負担を増やすやり方には反発が起こって「潮目」が変わるのかもしれない。
案外と今日が、次回の解散総選挙の結果を左右する分水嶺になるような予感もします。
私個人としては、結局立憲は「強行ルート」を走り切るほどの腹が括れておらず、やりきろうとすれば党内からも批判の声があがってバラバラになり、結局は「妥協ルート」で決着するのではないかと睨んでいます。
追い詰められているのは自民党ではなく、むしろ野党第一党である立憲民主党とも見えますが、この予想が覆されるのかどうか。
週明けの予算委員会の準備を進めつつ、衆議院の行方に注視いたします。
上記は3月2日(土)早朝時点での備忘録として。(2024.3.2)
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2024年3月1日・2日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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