今月2日開催の明治安田J1リーグ第2節で柏レイソルと対戦するヴィッセル神戸。柏戦前日に元U20代表FWリンコンの契約解除・退団を公式発表しているが、同選手のもとにオファーが届いているという。
リンコンは2021年1月にブラジル1部CRフラメンゴから神戸へ完全移籍も、来日1年目から負傷離脱もあり出場機会が限定。2022シーズンもJ1リーグで8試合の出場にとどまると、同年8月にブラジル1部クルゼイロへレンタル移籍。しかしクルゼイロでも出場機会に恵まれず、昨年2月に神戸へ復帰。2023シーズンのリーグ戦で5試合の出場に終わるなど、総額300万ドル(当時約3億3000万円)とみられる移籍金(ボーナス込み)に見合うだけの結果は残せなかった。
そんなリンコンの去就を巡っては、ブラジルの移籍市場に詳しいヴェネ・カサグランデ氏が今年1月16日に「リンコンは友好的に契約を解除することで神戸と合意に達した。ブラジルサッカー界に復帰する」とリポート。以前、両者の契約内容について「年俸80万ドル(約8300万円)による3年契約、2年間の契約期間延長オプション付き」とブラジル国内で報じられていただけに、神戸が2年間の契約期間延長オプションを行使しなかった可能性が考えられる中、神戸は1日に同選手の退団を公式発表した。
先月中旬にはトルコ1部アダナ・デミルスポル移籍破談が報じられたリンコンだが、ブラジルメディア『ラジオ・バンデイランテス』が1日に伝えたところによると、ブラジル1部グレミオからオファーが届いている模様。同メディアは「グレミオの会長はリンコンの獲得へゴーサインを出した。選手本人はブラジルでのプレーを望んでいる」と伝えた一方、Jリーグクラブからオファーが届いている可能性については触れていない。
グレミオは過去にブラジル1部リーグを2度、ブラジル国内カップ戦を5度優勝。昨季は序盤から上位争いを繰り広げたが、首位パルメイラスから勝ち点2差の2位と、惜しくも優勝を逃している。Jリーグの舞台で輝けなかったリンコンは、グレミオでMFドッジ(元柏レイソル所属)やFWジエゴ・コスタ(元アトレティコ・マドリード所属)らとともにプレーするかもしれない。