Validsoftの音声認証テクノロジー
ディープフェイク・ボイスによる脅威が迫るなか、Validsoftは数学的な根拠・実証方法を用いて、ディープフェイク・ボイス検出や本人確認に役立つ音声認証テクノロジーを導き出した。
「Spoof-Proof Voiceprint(なりすまし防止の声紋)」という技術では、ユーザーの音声は地域性(なまり)やリズム・話し方などの特徴を分析・記録し、ディープラーニング(深層学習)の学習方法の1つ「ディープ・ニューラル・ネットワーク(DNN)」を介して、声紋を作成する。
DNNとは脳の神経回路を模倣した数理モデル「ニューラルネットワーク」の階層を深くしたもので、より複雑で深い解析が可能だといわれている。
こうして作成された声紋はユーザーの音声IDとして登録される仕組みだ。登録された音声は、ディープフェイク検知システムで解析され、類似性尺度によって合格か不合格かが示されるという。
Validsoftの研究開発責任者によると、ディープフェイク・ボイスと本人の声紋には明らかな傾向の違いがあるとのことだ。
音声認証で、顧客・従業員の本人確認を実行

Image Credits:Validsoft
たとえば「顧客の身元保証」ソリューションでは、電話やオンラインで企業が顧客と会話する際の、顧客の本人確認に、「従業員の身元保証」ソリューションでは、企業の従業員がリモートで社内情報へアクセスする際の本人確認に、音声認証を提供している。
一般企業だけでなく、コールセンターや金融機関など、本人確認が必要なシーンで活用できそうだ。
高度な生成AIが続々と登場している近年。ディープフェイクのリスクが高まることは避けられないだろう。Validsoftのフェイクボイスを検知する認証テクノロジーは、AIが引き起こす脅威への重要な対策として注目されている。
参考・引用元:Validsoft
(文・Takasugi)