夫と妻がともに高年収の「パワーカップル」が増加している。総務省が発表した最新の労働力調査によれば、夫婦ともに年収700万円以上の世帯は26万世帯に上る。購買意欲が高いこともパワーカップルの特徴とされ、不動産業界なども売り込みを強化している。
パワーカップルの定義とは?
まず始めに「パワーカップル」の定義はまだ定まっておらず、この単語を使用する人やメディアによって年収要件などにばらつきがあります。
「夫婦ともに年収700万円以上」「夫の年収600万円以上、妻の年収400万円以上」「世帯年収2000万円以上」などと定義されることがあるほか、特に年収要件は示さず、夫婦がともに医師や弁護士などという高所得の夫婦をパワーカップルと呼ぶこともあります。
パワーカップルの象徴的としては、Facebookのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)の夫婦や、有名俳優のブラッド・ピット氏の夫婦がよく取り上げられることがあります。
パワーカップルという単語自体は昔から広く使われていたわけではなく、2013年に中公新書から出版された『夫婦格差社会 二極化する結婚のかたち』(橘木俊詔・迫田さやか著)の中でこの単語が登場し、メディアなどでも使われるようになりました。
現在では、日本の各世帯の消費行動などを分析する際にパワーカップルという言葉がよく登場します。ちなみにこの著書の中ではパワーカップルの対義語として「ウイークカップル」(弱い)という言葉も使われています。