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型落ちカローラの仕立て直し、フラッグシップサルーンの初代シャルマン
70カローラを仕立て直した2代目シャルマン
型落ちカローラの仕立て直し、フラッグシップサルーンの初代シャルマン
トヨタからパブリカ姉妹車のコンソルテを販売させてもらえたものの、小型車の独自開発をあきらめきれなかったダイハツ…しかしトヨタからは「まず軽自動車をどうにかして」とたしなめられ、1977年の初代シャレード発売まで雌伏の時を過ごします。
ただ、トヨタ車の委託生産に影響がない範囲ならいいよ…ということなのでしょう、やはり生産を受託していたカローラをベースに、ダイハツオリジナルボディで丸目4灯ヘッドライトなど、内外装にちょっと高級感を出した「シャルマン」を1974年に発売します。
ただしカローラと言っても同年にモデルチェンジした最新のE30型「カローラ30(さんまる)」ではなく、安価な下位グレードや商用バンが継続生産されていた旧型のE20型「カローラ20(にーまる)」の方。
新興国への輸出では、軽自動車や商用車の海外仕様のユーザーにそこそこ売れたようですが、日本国内では存在感がイマイチ…とはいえ、ダイハツとしてはコンソルテより大きくて大排気量(1.2~1.6リッター級)の、堂々たるフラッグシップモデルです。
ちなみに発売された1974年は筆者が生まれた年ですが、物心ついた頃に近所に初代シャルマンがあったものの、家にダイハツのカタログなんかなかったもので車種がわからず、同じ丸目四灯ヘッドライトで似ていたカリーナ(2代目)とカンチガイしていました。
70カローラを仕立て直した2代目シャルマン
いかに日本国内で存在感が薄かろうと、軽自動車ではライバルのスズキが作っていない4ドアのフラッグシップサルーンですし、やはり意地もあったのか、シャルマンは2代目へモデルチェンジ!
今度こそはというわけで、1981年発売当時にはまだ現行モデルだったE70型カローラをベースにしましたが、1983年にカローラはE80型へモデルチェンジするので、すぐ旧型になってしまいます。
初代と同じくカローラをベースに内外装を整え、1クラス上の車格に見せる…というわけで、またもや中身はカローラ、内外装はカリーナ(3代目)のダイハツ版のようになり、日産風に言えば「カリーナスピリット」。
しかしE80型カローラといえばAE85/86カローラレビン/スプリンタートレノがFR車のままでしたし、同時期にE70系カローラバン/ワゴンは継続生産されていたため、2代目シャルマンもそのおこぼれで1988年まで生産・販売を続けています。
結果的に、1.3〜1.5リッター級の国産小型セダンとしては最後のFR車になりましたし、おかげで後に4A-GEを積んだ変わり種ドリ車としてD1GPへ出場、アメリカ遠征では「なんだあのクルマは!見たことないぞ!」と、現地のマニアックなクルマ好きを喜ばせました。
1989年には後継のアプローズが念願のダイハツ独自開発フラッグシップサルーン(ただし1.5〜1.6リッター級)として登場するものの、これがまた見事な珍車というかレア車となってしまい…というのは、また別なお話。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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