日本女子代表(なでしこジャパン)は今月28日に国立競技場で行われたパリ五輪アジア最終予選第2戦で、北朝鮮代表相手に2-1で勝利。2試合合計2-1で、パリ五輪出場権を獲得した裏で、一部のスポーツ関係者が女子サッカー人気回復の可能性を指摘している。
2011年のFIFAワールドカップ(女子W杯)優勝により、一時的な人気上昇が見られた日本女子サッカーだが、2021年の東京五輪でなでしこがベスト8止まりだったこともあり、直近数年間は関心度が低迷。昨年夏の女子W杯もベスト8で終えると、2023/24シーズンのWEリーグ(日本女子プロサッカーリーグ)でも観客数増加の兆しは見られない。
それでも北朝鮮戦では、北朝鮮サポーター含めて20777人が国立競技場に来場。サウジアラビア開催の第1戦を0-0で終えていたなでしこは、DF高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)とFW藤野あおば(東京ヴェルディベレーザ)のゴールで勝利。NHK総合とインターネット動画配信サービス『DAZN』で、多くのファン・サポーターが日本代表の快挙に酔いしれた。
そんな中、X(旧ツイッター)では『株式会社ミッションスポーツ』の満田哲彦CEO(最高経営責任者)による投稿内容がやや話題に。同氏はNHK関東の視聴率が14.3%であったことを紹介した上で「この視聴率は、とてもいい数字です。おそらく視聴者数は、昨年の女子ワールドカップの米国内の視聴者数より多いと思います(一部メディアは、日米で、アメリカは女子サッカー盛り上がりが雲泥の差、と報道していましたが、事実とは違います)。ただし、NWSL(米国女子リーグ)も、女子の欧州チャンピオンズリーグも、オーストラリアの女子の五輪決定戦も、観客数は、かなり大きく成長しています」とやや前向きに捉えている。
また北朝鮮戦の観客数についても「昨日の20777人も、貴重な数で、現在地からしたら、とても頑張りました」と頷いた一方で、「もっともっと集客とマーケティング価値向上が必要です。視聴者、見る人、応援する人は、沢山いることは、事実です。スポーツ関係者も、もっともっと現実に価値向上を。評論でなく。課題解決ガー、とかは、30年前から分かってるので、もっと具体的に価値向上を」と、日本サッカー協会(JFA)をはじめ関係各所への提言も忘れなかった。
元電通本社スポーツ局オリパラ室営推部長であり、マンチェスター・ユナイテッド、インテル、バルセロナの日本ツアー実施に尽力するなど、スポーツ界の最前線で活動している満田氏。今年夏のパリ五輪開幕を前に、日本女子サッカー人気アップを望んでいる。