MFディエゴ・ピトゥカ(元鹿島アントラーズ)やMFジョアン・シミッチ(川崎フロンターレ)を獲得した一方、ファビオ・カリーレ監督の問題を巡りV・ファーレン長崎から訴えられたブラジル2部サントス。ブラジル国内で補強禁止処分解除の翌日に再び補強禁止処分を受けたと報じられるなど、クラブ経営が滅茶苦茶だと話題になっている。
ブラジルメディア『グローボ』が今月6日、サントスがファビアン・バストス元監督に対する給与未払い問題により、国際サッカー連盟(FIFA)から補強禁止処分を科される可能性があると報道。クラブ側が400万レアル(約1億2000万円)の分割払いを提案したのに対して、選手側は一貫して一括払いを要求。
両者が合意に達しない場合には、今冬を含め3ウィンドウで補強禁止になるとみられていたが、クラブは今月23日までに支払いを完了。FIFAへの報告を経て、26日に補強禁止処分が解除。今月はじめにセリエA(イタリア1部)インテルから獲得したブラジル人GKガブリエウ・ブラゾンの選手登録を完了させている。
しかし『グローボ』は27日、サントスが移籍金未払い問題により、再び補強禁止処分を科される可能性があると報道。同クラブは2019年2月にロシア1部クラスノダールからペルー代表MFクリスティアン・クエバを獲得したが、移籍金2000万レアル(約6億円)の支払いが完了していないという。また同メディアは今回の問題について「2000万レアルはサントスにとって高額だ。バストス氏との間に抱えた問題と違い、簡単に解決できるものではない」と見解を示している。
なおカリーレ監督の問題を巡っては、サントスの専門サイト『Diario Do Peixe』が今年1月23日に「カリーレ監督に対する違約金は150万ドル(約2億2200万円)、コーチについては一人当たり100万ドル(約1億4800万円)。総額で450万ドル(約6億6400万円)だ」と伝えている。
クラスノダールへの未払金とあわせて、10億円以上の支払いを迫られる可能性があるサントス。日本のサッカーファンから批判を浴びているブラジルの名門に自浄能力はないとみられる。