カタールW杯を最後に日本代表招集のないDF吉田麻也(ロサンゼルス・ギャラクシー)が、AFCアジアカップ敗退の原因を分析。MF久保建英(レアル・ソシエダ)やMF遠藤航(リバプール)ら欧州でプレーする選手の過密日程、長距離移動に触れた上で、中東諸国との違いを語っている。
プレミアリーグやUEFAチャンピオンズリーグなど、欧州トップレベルでプレーする選手が直近数年間で増加した日本代表だが、過密日程による不安材料も。久保は昨年10月13日の国際親善試合カナダ戦を前に、所属クラブでの連戦やスペインから日本への長距離移動に対して「正直きつい」と本音を漏らしていた。
またアジアカップが秋春制を採用する欧州主要リーグのシーズン途中に開催されることに対して、DF冨安健洋(アーセナル)ら複数選手が大会前に異論を唱えたことも話題を呼んでいる。
日本代表選手が直面する問題について、吉田は国際サッカー連盟(FIFA)のインタビューで「中東諸国と違って、日本代表チームは全体練習の時間が少ないですね。長距離移動や時差ボケの問題もある中で、それでも遠藤や冨安といった選手には良いプレーが期待される。(日本代表でプレーすることは)周りの人たちが思っている以上に大変なことです」とコメント。
「中東諸国は代表戦のために国内リーグを中断して、長期間にわたり代表チームの練習を行います。中東の選手はスピードやテクニックを兼ね備えています。ハードワークもしますし、対戦相手の分析もしています」と、アジアカップ優勝国カタールをはじめ中東諸国の台頭に言及している。
また吉田は「日本代表はカタールW杯であまりポゼッションができませんでしたが、アジア諸国との対戦ではボールを持つ時間が長くなります」と、W杯とアジアカップでの戦い方の違いにも言及。その上で「日本代表にはアジアでの戦いにおける経験が足りていないですね。ただW杯優勝という目標を掲げる中で、若い選手たちにとって良い経験になるはずですよ」とアジアカップ8強という結果に注文をつけつつも、今後の活躍を期待した。