フォルトゥナ・デュッセルドルフ所属MF田中碧は、今月25日開催のドイツ2部第23節ハンザ・ロストック戦でゴールをマーク。今年3月の北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦での日本代表復帰を望む声が湧き起こる中、ドイツ国内では同選手の発言内容に注目が集まっている。
デュッセルドルフと2025年6月まで契約を残す田中は、昨年夏にクラブ幹部へ移籍を直訴もオファーが届かず残留。今年1月のAFCアジアカップ日本代表メンバー落選後にはDF板倉滉所属ボルシアMG、MF堂安律所属SCフライブルク、DF伊藤洋輝所属VfBシュツットガルト、MF長谷部誠所属アイントラハト・フランクフルト、セリエA(イタリア1部)サッスオーロからの関心が報じられたが、ステップアップ移籍が実現することはなかった。
それでも田中は、今年1月21日のリーグ戦再開以降ここまでリーグ戦全6試合フル出場。1月30日開催のDFBポカール(ドイツ国内カップ戦)準々決勝ザンクトパウリ戦で延長前半に勝ち越しゴールを奪うなど、好調を維持している。
そんな中で迎えたハンザ・ロストック戦でも、18分に先制ゴールをマーク。89分までプレーし、チームの勝利に貢献しただけに、ドイツ紙『ビルト』は「ここ数週間、田中はデュッセルドルフで最高の選手のひとりだ」と称えると、「田中がデュッセルドルフ昇格を公言」とリポート。
これによると、選手本人は試合後のインタビューで「シーズン後半戦は何試合か勝てていたはずです。ブンデスリーガ昇格を目指しているので、この試合には勝たなければならなかったですし、この先も勝ち続けなければいけません」
「もちろん昇格は簡単なことではありませんが、ハノーファー戦とハンブルガーSV戦で勝利すれば可能ですよ。良いプレーをすれば、チャンスはあります。だからこそ、自分たちのパフォーマンスを見つけないといけません」と語ったという。
ただ一方で『ビルト』は同選手の去就について「田中は長い間2部リーグで問題を抱えていたため、本当に変わりたかったのだ。彼の願いは今すぐにでも1部リーグでプレーすることだが、来季はなぜデュッセルドでプレーしないのだろうか?」と、今夏移籍の可能性を報じている。
なおデュッセルドルフはリーグ戦23試合を終えて10勝6分7敗。昇格プレーオフ圏内の3位ハンブルガーSVから勝ち点5差の7位につけている。