みなさんは「VTuber」を1回は見たことがあるのではないでしょうか。実は「VTuber」が日本発祥ということをご存じですか? 今回は、現在盛り上がっている「VTuber」市場について紹介したいと思います。
VTuberについて
まず、VTuberとは何かを簡単に説明します。VTuberとは、2Dや3Dのアバターなどを使い、動画配信などを行う人のこと。そのアバターはアニメのキャラクターのような容姿をしていることが多いです。
VTuberの歴史と日本での盛り上がり
引用:矢野経済研究所「VTuber市場に関する調査(2023)」
2016年に「キズナアイ」が初めてVTuberという言葉を使い、その後さまざまな配信者がVTuber市場に参入してきました。
現在では、国内で約800億円の売り上げ見込みがあるほどの市場規模に拡大。これは4年で約5倍の数字となっていることで、VTuber市場の勢いを表す1つの数字になるでしょう。
引用:矢野経済研究所「VTuberに関する消費者アンケート調査(2023)」
そのなかでも、現在のVTuberのターゲット層は10~30代の男性・10~20代の女性と、若者に人気です。
なぜVTuberは日本発?
引用:興行通信社
ではなぜ、日本でVTuber市場が盛り上がっているのでしょうか。挙げられる理由の1つとして、日本におけるコンテンツビジネス(IPビジネス(※))の強さがあると考えられます。
この表は日本における映画の歴代興行収入ランキングです。TOP10のなかに日本のアニメ作品が6つランクインしています。これは、アニメコンテンツが浸透しているデータの1つとなるでしょう。
※IPとは、「Intellectual Property」の略称で、知的財産のこと
引用:TITLEMAX
また、アメリカの金融会社「TITLEMAX」が行った調査によると、2019年までのコンテンツIPの累積収入ランキングで、TOP10の半分にあたる5つが日本から生み出されたコンテンツです。
1位のポケモンが生み出した収益は921億ドル、これは円に換算すると約14兆円(2024年2月21日(火)現在)です。世界でも、日本のコンテンツ産業が人気であることが分かるデータになっています。
引用: 株式会社ユーザーローカル
実際、VTuberの世界ランキングを参考にしてみると、1位から10位まで、ほぼすべて日本のVTuber事務所に所属しているキャラクターになっています。ポケモンなど、日本が生み出したキャラクターが人気だからこそ、そのキャラクターづくりのノウハウが生かされ、VTuberの海外での人気につながっていると考えています。