ソリッドな浦和に漂う連覇の予感

千葉の攻撃配置の不備に助けられた感もあるが、前後半ともに浦和の守備の強度や練度は高く、特に猶本と安藤が同クラブのハイプレスを牽引。2人ともボール保持者の選択肢を奪うような寄せ方が秀逸だった。知性が伴う激しいプレス。これこそ世界レベルの守備の極意だろう。

昨年12月24日に行われたWEリーグ第6節AC長野パルセイロレディース戦でも、相手GKに対する猶本のプレスから浦和に先制点がもたらされている(3-1で浦和が勝利)。前半7分のこのシーンでも、浦和は猶本を含む2トップが中央のパスコースを封鎖。そのうえで猶本が相手センターバックやGKに寄せたことで、ボール奪取に成功している。パスコース探しに手間取った相手GKからボールを奪った猶本が、そのまま得点を挙げてみせた。

ソリッドな守備を武器に白星を重ね、2023/24シーズンのWEリーグで2位につけている浦和から、同リーグ連覇や皇后杯優勝の予感が漂っている。