浦和レッズからベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)へ期限付き移籍中の日本代表GK鈴木彩艶は、今月14日開催のAFCアジアカップ・グループステージ第1節ベトナム戦でセットプレーから2失点。試合後、プレミアリーグ移籍への思いを語るとともに、MF三笘薫(ブライトン)に言及した。
鈴木はパリ五輪世代の代表選手として頭角を現していた一方、浦和ではGK西川周作からレギュラーを奪えず。昨年夏にマンチェスター・ユナイテッドからオファーが届いたものの、GKアンドレ・オナナのバックアッパーとなる可能性が高いと判断。出場機会を求めてSTVVへ移籍した。
そのSTVVでは、GKシュミット・ダニエルから正守護神の座を奪うと、今季ここまでベルギー1部リーグ16試合の出場で26失点。ベルギーメディア『Voetbal』は今月上旬に「鈴木がわずか1年でSTVVを離れる可能性は十分にある。彼にはすでにベルギー国外クラブから関心を寄せられている」と、ステップアップ移籍の可能性を伝えている。
昨年10月以降はA代表に招集されている鈴木だが、ベトナム戦ではセットプレーにおけるポジショニングやボール処理の課題を露呈。X(旧ツイッター)で「全体的にポジショニングが悪い」「国際経験が足りない」といった指摘も飛ぶなど、ファン・サポーターからの厳しい意見が相次いでいる。
それでも本人は試合後、インドメディア『Khel Now』のインタビューに応じた際、プレミアリーグでプレーする可能性について質問を受けると、「僕はプレミアリーグでプレーしたいと思っていて、三笘に色々聞きました」と回答。
「プレミアリーグのゴールキーパーは、フィードやクロスへの対応など、すべての面でとても優れています。なので、まずはすべての面でもっと改善しないといけないですね」と、自身のさらなる成長を誓った。
鈴木については、浦和時代のチームメイトである槙野智章氏がスポーツ動画配信サービス『DAZN』制作の「AFCアジアカップ直前座談会」出演時に、「彼は1日24時間のほとんどを、サッカーが上手くなるために費やす。午前練習が終わった後、(午後から)チームの練習が無くても絶対に2部練習をする。ゴールキーパーコーチを呼んでトレーニングしている。練習が終わった後は『絶対に海外行くんだ』と言って英会話やったり、パーソナルジムに行く。食事も栄養士をつけて良いもの食べて、身体を大きくする」と同選手のストイックな一面に言及。
STVVでチームメイトだったGKシュミット・ダニエルも、ベルギー紙『Het Belang van Limburg』のインタビューで「彼は計り知れない可能性を秘めたGKです。まだ若いけど、すでにかなり優秀な選手ですよ。いつか間違いなく日本代表ナンバーワンになり、プレミアリーグで注目を集める存在になると思いますよ」と期待を寄せている。