久保建英 写真:Getty Images

 日本代表MF南野拓実(ASモナコ)は、今月14日開催のAFCアジアカップ・グループステージ第1節ベトナム戦で2ゴールをあげ、チームの勝利に大きく貢献。それでも日本代表OBの田中マルクス闘莉王氏は、トップ下でMF久保建英(レアル・ソシエダ)のスタメン起用を推奨している。

 日本は南野がグラウンダー性のシュートから先制ゴールを奪ったものの、セットプレーから立て続けに失点。それでも45分に再び南野がゴールネットを揺らすと、前半アディショナルタイムにはFW中村敬斗(スタッド・ランス)が左斜め45度の位置からシュートをゴールマウス右隅に突き刺し、逆転に成功。後半はベトナム代表選手に疲労蓄積もあり主導権を握ると、85分にMF堂安律(SCフライブルク)と久保の崩しから最後はFW上田綺世(フェイエノールト)が追加点を奪った。

 大事なアジアカップの初戦を勝利したとはいえ、闘莉王氏は森保一監督の起用法に疑問を抱いている模様。15日夜に自身のYouTubeチャンネルを更新。ベトナム戦出場選手のパフォーマンスを採点する中、南野の2ゴールを称えた上で「絶好調の時には、少しまだ手が届かないと思うが、ちょっとずつ調子が戻ってきている」と、同選手の現状を分析している。

 これに対して、84分に南野にかわって途中出場し、1分後に上田のゴールをアシストした久保については「何回かしかボールを触っていない中で、それでも調子の良さを見せつけたと思う」と回顧。「選択するプレーが間違っていない。今非常に調子が良いから、森保監督はなぜ(久保を)最初から使わなかったのかなと思う」と、森保監督の起用法を批判した。

 日本代表のトップ下を巡る争いでは、MF鎌田大地が所属先のラツィオで出場機会に恵まれていないこともあり、アジアカップの代表メンバーから落選。久保がソシエダの攻撃陣に必要不可欠な存在として活躍を続ける中、南野は今季、オーストリア1部レッドブル・ザルツブルク時代にも指導を受けたアドルフ・ヒュッター監督のもとで完全復活。昨年10月におよそ1年ぶりとなる代表復帰を果たしていた。