堂安律 写真:Getty Images

 日本代表MF堂安律(SCフライブルク)は、今月14日開催のAFCアジアカップ・グループステージ第1節ベトナム戦で途中出場。FW伊東純也(スタッド・ランス)が堂安の途中出場後、本職ではない左サイドでプレーしていただけに、代表OBの田中マルクス闘莉王氏が両選手のパフォーマンスと森保一監督の采配に苦言を呈している。

 日本代表の右サイドでは、カタールW杯アジア最終予選から伊東がレギュラーに定着。堂安はカタールW杯以降も伊東からスタメンの座を奪えておらず、ベトナム戦でもベンチスタートとなった。そのベトナム戦では前半、相手の守備ブロックを前に伊東は右サイドからドリブルを仕掛けられず。63分にFW中村敬斗(スタッド・ランス)に代わって堂安が投入されたことにより左サイドへ回ったが、持ち前のドリブル突破は最後まで影を潜めた。

 堂安の途中起用や伊東のポジション変更という森保監督の采配に、闘莉王氏は納得できない模様。15日夜に自身のYouTubeチャンネルを更新し、ベトナム戦出場選手のパフォーマンスを採点する中、堂安に対して「ガチャガチャするけど、なかなか前に進まない。右、左、真ん中と色々なポジションをとってボールに絡むが、効果的なことはやってくれない」と厳しい言葉を並べると、「10番を堂安ではなく、早く久保(建英)に回すべき」と持論を述べている。

 また伊東が後半途中から左サイドでプレーしたことについては「右(サイド)ではそこそこやってくれると思うが、左(サイド)に行くと全く何もできない。ボールの取られ方も雑。(ドリブル突破も)ベトナム相手に対応されているどころじゃない。対応されてもできる選手だから、今日は良くない」とバッサリ。

 「森保監督(の采配)にも問題がある。(伊東を)左で使うならば、交代した方が良い。全く伊東の良さが出ない。それくらいの違いがある。伊東は『左行くなら、交代させてくれ』と自分から言うべき」と、日本代表指揮官にも手厳しかった。

 日本の左サイドでは、中村が左斜め45度からの劇的ゴールを決めた一方、MF三笘薫(ブライトン)がコンディション不良によりベトナム戦でベンチ外となっている。今月19日のイラク戦以降も、森保監督が両サイドで誰を起用するのか注目が集まる。