日本代表は今月19日開催のAFCアジアカップ・グループステージ第2節でイラク代表に1-2と敗北。MF久保建英(レアル・ソシエダ)とMF南野拓実(ASモナコ)をともにスタメン起用した森保一監督の采配を、日本代表OBの田中マルクス闘莉王氏が批判している。
14日に行われたベトナム戦では、左サイドにFW中村敬斗(スタッド・ランス)、トップ下に南野を先発起用していた森保監督。イラク戦では久保をトップ下、南野を本職ではない左サイドに配したほか、前線1トップにはFW上田綺世(フェイエノールト)ではなく浅野を起用した。
しかしイラクの堅い守備を前に、日本は前半から攻撃面で噛み合わず。南野が中央寄りのポジションをとることにより、久保がやや右サイド寄りに流れるなど、全体のバランスが悪い中、前半に2失点。森保監督は61分に久保と浅野を諦め、上田とMF堂安律(SCフライブルク)を投入したが、後半アディショナルタイムにMF遠藤航(リバプール)のヘディングシュートから1点を返すのが精いっぱいだった。
南野の起用法に対しては、試合後にX(旧ツイッター)で「南野の左サイド起用は違う」「無理に南野、久保を共存させる必要はなかった」などの指摘が飛んでいるが、闘莉王氏も同じ意見を持っている模様。20日夜にYouTubeチャンネル『闘莉王TV』を更新。イラク戦出場選手の採点をする中、中盤のバランスが悪い要因について以下のようなコメントを残している。
「もちろん三笘薫の不在もあるが、南野のポジションが悪い。南野がちょっと中に入ってきただけで、今までの日本のリズムが無くなる。そうなると、もう南野を(スタメンから)外した方が良い。『サイドに張りにくい。中でプレーしたい』だったら、久保か南野の一方しか(トップ下で)使えない。南野を真ん中で使っていたら、久保と被る」
「左サイドにサイドバックとウイングでコンビネーションしなきゃいけないのに、今日は伊藤洋輝がたくさんサイドでボールを貰っていた。それが日本のやり方ではない。中村敬斗を左サイドに張らすとか、ちゃんと横の幅を広く使わないといけないのが日本代表のやり方」
森保監督や日本代表スタッフに対して「一番改善しないといけない部分を改善していない。試合見てるか?横の幅を広げろと俺はテレビに向かって叫んでいた」と、辛辣なメッセージを送った闘莉王氏。南アフリカW杯をはじめ大舞台で戦う上での厳しさを経験しているが故に、森保ジャパンの出来に不満を抱いている。