パルシステム連合会は、3月10日(日)に、町田市文化交流センターにて、「文弥人形上演会」を開催。

5年ぶりに会場開催となる同イベントでは、国の重要無形民俗文化財「文弥人形」を上演する他、米作りを通じたトキの保全活動などを紹介する。

重要無形民俗文化財・文弥人形を目の前で鑑賞

「文弥人形上演会」は、2009年から毎年開催してきたが、コロナウイルスの感染拡大で2020年以降は中止やオンラインでの開催が続いていた。今回の開催は、5年ぶりの会場上演となる。

「文弥人形」は、新潟県佐渡島に伝わる国の重要無形民俗文化財の一つで、江戸時代に始まる浄瑠璃の一派「文弥節」にのせて演じる人形芝居だ。

そんな歴史ある人形芝居も、大正時代の末期には後継者が減少。終戦後は存続の危機に陥ったが、その後1970年代後半から島ぐるみで保存活動が始まり、現在まで脈々と受け継がれている。

伝統の人形芝居を演じる野浦双葉座は、島内一の規模を誇る文弥人形一座である、座員は「トキを育むお米」の生産者でもある。彼らは、半農半漁の暮らしのなか「文弥人形」の稽古に励み、全国各地で公演を重ねてきた。

3月10日(日)の上演スケジュールは、13時から受付開始。13時30分から開会。佐渡島における世界農業遺産の取り組み、佐渡島の農村と伝統文化、「トキを育むお米」生産の取り組みなどの解説の後、休憩を挟み、演目解説&約60分の文弥人形上演を行う。演者の方々との交流の後、16時閉会となる。

トキも人もすみやすい環境保全型農業から生まれた「トキを育むお米」

「文弥人形」を演じる野浦双葉座の座員たちが生産する「トキを育むお米」。同米は、パルシステムと産直提携を結ぶ生産者が、慣行栽培よりも化学合成農薬や化学肥料を削減して栽培している米だ。

同米の生産にあたり、トキにも人にも優しい環境保全型の農業を目指して、行政やNPO法人などと連携しながら、棚田の再生に取り組んでいる。あぜ道にも除草剤は使わず、2週間に1度は草刈りをするなど、生産者が丁寧に手をかけて育てる安全安心な「トキを育むお米」を味わいたい。

パルシステムはこれからも、生産者と交流する機会を作るとともに、持続可能な生産と消費を目指していくという。そんな同社の食や伝統芸能に対する真摯な取り組みに注目したい。

文弥人形上演会
開催日:3月10日(日)
時間:13時30分~16時
会場:町田市文化交流センター 6階ホール
所在地:東京都町田市原町田4-1-14
料金:無料

(高野晃彰)