今月23日のサンフレッチェ広島対浦和レッズ(エディオンピースウイング広島)で幕が開けた2024シーズンの明治安田J1リーグ。今季も全試合インターネット動画配信サービス『DAZN』で放送されるが、同サービスの月額料金値上げにくわえて、「同時視聴制限」という仕様変更が波紋を呼んでいる。
DAZNは今年2月14日から3年連続となる月額料金値上げを実施。今回の値上げでは、基本プランの「DAZNスタンダード」が、月額3700円、年間一括払い30000円のところ、2月14日以降は月額4200円、年間一括払い32000円に。「DMM TV」の対象作品が見放題になる月額550円の「DMMプレミアム」と「DAZNスタンダード」のセットプランが、3月1日以降の登録でも月額3480円であるだけに、DAZNに対して厳しい意見が寄せられていた。
するとJ1開幕の今月23日、X(旧ツイッター)では「同時視聴をすると視聴がブロックされる」といった戸惑いの声が。これに対して、DAZNヘルプの公式Xアカウントは23日深夜に「同時視聴制限に関するポップアップ表示でご不便をおかけしており申し訳ございません。2024年2月14日以降、複数端末にて同時視聴される場合、1IP接続に制限されるようサービス内容が変更させていただいております」と案内している。
ただ月額料金値上げと同じタイミングでの仕様変更は、事前に告知されていなかった。くわえてDAZN公式サイトでは、25日午前6時時点でも「1つのDAZNアカウントにて、同時に2つの端末で視聴が可能です」と記載されている。それだけに、DAZNの対応にXでは「事前予告なしで流石に酷すぎる」「値上げでサービス改悪か…」「一方的に変更するのに納得できないから返金して」といった批判が噴出。Jリーグ開幕直後にもかかわらず、DAZN退会を検討するファン・サポーターも見られる。
なおDAZNは昨年11月、退会する契約者に対して電話やチャットで連絡を取るように求めるなど、執拗な引き留めで話題に。一部報道によると、特定商取引法の第11条で「契約の撤回や解除に関する事項を表示しないといけない」と定められているため、行政処分の対象となる可能性があるという。