実体験を活かしアフリカ各地で異なる多様なニーズに応える

Helium Healthの創業者たち。左からDimeji Sofowora氏、Tito Ovia氏、Goke Olubusi氏。Helium Health公式サイトより引用

現在10ヵ国に150人の従業員を抱えるまでに成長を遂げたHelium Health。「苦境にあえぐアフリカの医療システムに対し、テクノロジーとインサイトで支柱をもたらすこと」を企業使命に掲げ、2016年にナイジェリアのニューヨークとも言われる大都市ラゴスに設立された。「アクセスの欠如と不必要に複雑な行政システムによって、この大陸での高品質ヘルスケア提供が阻害されるという問題を実際に経験した自分たちだからこそ、その体験を過去のものにするために邁進する」と語るCEO兼共同創業者のAdegoke Olubusi氏。昨年の資金調達時には、「ごく一部ではなく、アフリカに暮らすすべての人に良質なヘルスケアが届く未来が必ず実現する、私たちはそう信じています。そのビジョンを達成するために、民間の医療提供者および公衆衛生の関係者両方に対し、テクノロジー、金融、データでサポートしていきます」と述べている。

資本が大きく不足するアフリカの医療セクター。年間660億ドルの財政赤字によりインフラ整備が整わず、医療従事者も不足してしまう。アフリカは医療従事者と患者の比率が世界で最も低い地域の一つで、人口1000人当たりの医療従事者はわずか1.55人。このリソース不足とデジタル化および自動化の欠如が相まって、医療ミスや長い待ち時間につながるという悪循環になっている。

アフリカの医療施設において、デジタル化が済んでいる施設の割合はいまだ10%未満。使命を遂行するためのHelium Healthの取り組みはこれからも続くことだろう。

引用:Helium Healthcare

(文:Techable編集部)