カカ 写真:Getty Images

 ブラジル人DFカカは、徳島ヴォルティスからブラジル1部アトレチコ・パラナエンセへ期限付き移籍していたが、アトレチコで構想外に。ブラジル1部コリンチャンスへの期限付き移籍で個人合意に達したものの、クラブ間交渉の難航がブラジル国内で報じられている。

 昨年7月に徳島からアトレチコへ移籍して以降、公式戦で20試合に出場、ブラジル1部リーグ戦でほぼ全試合スタメン出場と出場機会を取り戻したカカだが、今季はここまで全試合でベンチ外。ブラジルメディア『um dois esportes』は先月22日に「アトレチコへの期限付き移籍期間は今年6月までだが、幹部の交代により、カカは自身の立場を失った。アトレチコが彼を公式戦で起用しない理由は、公式戦30試合以上の出場で完全獲得を余儀なくされるからだ。350万ドル(約5億2000万円)を支払わなければならない」と、出場機会激減の理由を説明。

 アトレチコの専門サイト『Tretis』は、同選手に近い関係者の話として「アトレチコ退団となった場合でも、彼はブラジル国内でのプレーを望んでいる。徳島に復帰するつもりはない」と報じている。

 またコリンチャンス移籍の可能性については、ブラジルメディア『グローボ』が今月15日に「コリンチャンスが買い取りオプション付きの期限付き移籍によるカカ獲得を検討。カカと徳島の契約期間は2025年末までであり、契約解除条項は600万ドル(約9億円)に設定されている」とリポート。『Meu Timao』は無償レンタルの可能性を伝えていた。

 そんな中、『グローボ』は21日に「コリンチャンスは2024シーズン終了後までの期限付き移籍により、カカと個人合意に達した。ただクラブ間交渉の行方については「コリンチャンスはカカの保有権を一定の金額で購入できるという保証を求めているが、徳島は金額設定を望んでいない」と報道。コリンチャンスの提示額には触れていないものの、徳島が移籍金収入の確保へ毅然とした対応を見せている可能性があるという。またブラジルの移籍ウィンドウが3月7日までである中、選手本人は今もなおアトレチコで個別トレーニングに励んでいるようだ。

 FWジョー(元名古屋グランパス所属)の古巣であるコリンチャンスは、過去に7度ブラジル1部リーグを制覇。ただ2023シーズンはサントスやECバイーア等との残留争いに巻き込まれ、13位という結果に終わっている。