西村拓真 写真:Getty Images

 スイス1部セルヴェットFCは、レネ・ヴァイラー監督による鹿島アントラーズ所属FW鈴木優磨の獲得拒否が報じられた後、今月10日に横浜F・マリノスから日本代表FW西村拓真を買い取りオプション付きの期限付き移籍により獲得。クラブの手続きミスにより、西村の公式戦出場が不可能と報じられているが、ここに来て一転新天地でプレーする可能性が浮上。現地メディアがセルヴェットの動きを報じている。

 西村は今月18日開催のスイス1部リーグ第24節ルガーノ戦で、スタメン出場によりデビューする可能性が報じられたもののベンチ外。スイス紙『トリビューン・ド・ジュネーブ』は試合翌日に「セルヴェットはスイスリーグに対して選手登録期限である2月15日までに重要なメールを送信していなかった。現状、西村をはじめ今冬に加入した3選手は今季終了後までプレーできない」と伝えていた。

 すると同紙は21日にセルヴェットの動きをリポート。これによると、クラブはスイスリーグの移籍委員会で、選手登録に必要なメールを送信したものの、技術的な理由により時間通りに送信されなかったことを証明する必要があるが、認められない可能性があるとのこと。

 記事では「セルヴェットは西村をはじめ3選手のために別の解決策を見出そうとしている。トップチームで出場機会に恵まれていない3選手のレンタル移籍による放出を検討している」と綴られている。ただ一部地域における移籍ウィンドウの残り期間が短いほか、当然ながら選手側との同意が必要になるため、実現に向けてのハードルは高いとみられる。

 それでも西村は22日に敵地で行われるUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ(UECL)ルドゴレツ戦の遠征に帯同。『トリビューン・ド・ジュネーブ』は「チームに馴染むため」と遠征帯同の目的を説明した上で、「問題が解決すれば、25日開催のヤングボーイズ戦でピッチに立つことが可能だ」と、同選手の公式戦出場に期待感を寄せている。