黒田剛監督 写真:Getty Images

 明治安田J1リーグ昇格組の町田ゼルビアを指揮している黒田剛監督が、ヴィッセル神戸OB那須大亮氏と対談。J1初挑戦ながらも、「5位以上」という目標を設定した理由や、目標設定がチーム全体にもたらす影響について語っている。

 町田は2022シーズン終了後に青森山田から黒田監督を引き抜くと、2023シーズン序盤から首位を独走。一部のプレーを巡って議論が白熱する中でもチームのスタイルを貫き、26勝9分7敗でシーズン終了。2位ジュビロ磐田から勝ち点12差の首位で、クラブ史上初となるJ1昇格、J2優勝を成し遂げた。

 今月24日のJ1開幕戦でガンバ大阪と対戦する町田だが、「J1残留」ではなくハードルの高い目標設定がファン・サポーターの間で話題となっている。

 そんな中、那須氏の公式YouTubeチャンネルでは、今月21日に黒田監督との対談動画が公開。J1でのプレー経験が豊富な那須氏から目標設定の意図を訊かれると、指揮官は「すごく新参者でまだ何もやっていないうちから目標を掲げるというのは難しいし、ちょっと失礼なことだけど、でもやっぱり選手の中でも5位以上を目指そうと」

 「すごく高いハードルだし、もう少し伸ばせばACL(出場圏内)とかJ1優勝というものも目に見えるには常にいたいよねと。そのための日常を確立したいし、常にそこを視野に入れながら、常にやっぱり手の届かないところを目指してトレーニングしたい。だからこれはあえて監督自分自身に対しても大いにプレッシャーをかけることだし、高いハードルを掲げて自分自身を奮い立たせてそこに向かっていきたい」

 「ハードルを高くすることによって、常に自分も不安になれるので。慢心的でも油断することもなく、常に不安でいたい。だからこそ、何かを常に求め続ける自分でいたい。最終的にはできるできないというのを抜きに、ハードルを上げることが今のチームにはすごく必要かなと(感じた)」とコメント。日々のトレーニングから好循環を生み出すための狙いであることを明かしている。