車イスを必要とする人への支援を行う特定非営利活動法人「飛んでけ!車いす」の会は、JICA(ジャイカ)の草の根支援事業の一環として、現地2月27日(火)から29日(木)までの期間に、カンボジアの首都プノンペンのWhit Bird Recycle Japanにて、日本のシニア車イス整備士が参加するワークショップを開催します。
JICA(ジャイカ)とは、日本の独立行政法人国際協力機構です。開発途上国へ公的資金を供与する政府開発援助・ODAの実施機関で、開発途上国への国際協力を行っています。
「飛んでけ!車いす」の会の活動概要
「飛んでけ!車いす」の会は、日本で使用されなくなった車イスを収集・修理したあと、海外の障がい者や障がいを持つ子どもたちの自立支援のために届ける活動をしています。修理した車イスは国際郵便などで送らず、海外旅行者に託して、支援対象者に届けられます。
国内では、車いすの提供や提供を行うことで、福祉やボランティアに関する意識を高める啓発活動を行っています。
今回、カンボジアの首都プノンペンで行われるワークショップは、JICA草の根技術支援事業として2年間にわたり実施されており、第4回目の開催になります。現地の支援団体と共同で開催しており、介助スタッフや車いす利用者を合わせて約50人が参加する予定です。また、第5回目は3月にカンボジアのシェムリアップでの実施を予定しています。
車いすユーザーの生活向上には整備技術も欠かせない
受け取った車イスを長く利用し、ユーザーの生活向上の実現するためには、整備や修理の技術も不可欠です。
これまで「飛んでけ!車いす」の会は、200台以上の車イスをカンボジアに届けてきました。しかし、提供した車イスが故障してしまうと、捨てられてしまったり、故障したまま使用され続けたりするといった課題がありました。
そのため、「飛んでけ!車いす」の会では、車イス利用者や関係者に対して、日本のベテランシニア整備士が整備や修理の技術を教え、整備士の育成を行っています。
車イスの整備士を育成し、さらにその整備士が現地で整備技術を広めることで、車イスを長く安全に利用できる人々を増やし、使い捨ての文化に頼らずに持続可能な車イス利用を促進します。
<参照>
日本のシニアが世界で活躍!カンボジアで車いす整備ワークショップを開催