かつて川崎フロンターレ、ヴァンフォーレ甲府、ガンバ大阪、サンフレッチェ広島でプレーしていたFWパトリックは、2023シーズン終了後に京都サンガを退団し、名古屋グランパスへ移籍。京都率いる曺貴裁監督との関係性を明かした上で、ブラジル人選手がJリーグで成功するために必要な条件を語っている。
パトリックは2022シーズン終了後にG大阪を契約満了により退団し、京都へ加入。FWピーター・ウタカ(現ヴァンフォーレ甲府)の後釜として期待される中、2023シーズンはJ1開幕から8試合で4ゴールをマークも、6月以降はほぼ全試合でベンチスタート。わずか1年で京都を退団すると、今年1月9日に名古屋への加入が正式決定している。
ブラジルメディア『グローボ』が今月19日に報じたところによると、パトリックは「曺監督は僕を残り10分、15分というところで何試合か私を起用した。それが彼の戦略だったのかは分からない。シーズン後半戦はずっとベンチスタートだったね」と京都でのプレーを振り返ったとのこと。
「監督からは『君がチームのトップスコアラーとしてプレーしたいのはわかるし、君の意見も尊重するよ』と言われたけど、僕はこう答えたんだ。『監督、心配しなくて大丈夫。1分でも10分でも、スタメンであろうがなかろうが、僕はチームを助けるために、監督を助けるためにここにいるから』とね。僕はいつも監督に対して透明性を保ってきたし、監督も僕に対して透明性を保ってくれたんだ」と、指揮官と相思相愛だったことを強調している。
これをもとに、パトリックは「僕たち(チーム)にはキャプテンがいるということを理解する必要がある。チームの方針を決めるのは監督。日本で失敗したブラジル人選手の多くは、このことを理解するのが難しいと感じるんだ。『監督がジョークばかり言うから…』『監督は何を考えているんだ』と言うんだけど、ブラジル人選手には理解できないことがある。監督にはプランがあるわけだし、対戦相手を研究している」と持論を展開。
「(監督の立場について)理解したことにより、日本の監督との関係はとてもオープンになったよ。曺貴裁監督はいつも僕に話しかけてくれたね」と、日本でおよそ10年にわたりプレーできている理由を語った。