西村拓真 写真:Getty Images

 スイス1部セルヴェットFCは、レネ・ヴァイラー監督による鹿島アントラーズ所属FW鈴木優磨の獲得拒否が報じられた後、今月10日に横浜F・マリノスから日本代表FW西村拓真を買い取りオプション付きの期限付き移籍により獲得。しかしクラブの手続きミスにより、同選手の公式戦出場が不可能に。現地記者がクラブ内部での出来事を報じている。

 西村は横浜FMの2024シーズン開幕前トレーニングキャンプに帯同していたが、今月8日にチーム離脱が公式発表されると、2日後にセルヴェット移籍が正式決定。先週に新天地でのトレーニングに合流。グラウンドでヴァイラー監督と談笑するなど、指揮官との良好な関係を築いている。

 しかし18日開催のスイス1部リーグ第24節ルガーノ戦では、スタメン出場によりデビューする可能性が報じられたにもかかわらずベンチ外。するとスイス紙『トリビューン・ド・ジュネーブ』は翌日に「セルヴェットはスイスリーグに対して選手登録期限である2月15日までに重要なメールを送信していなかった。西村をはじめ今冬に加入した3選手は今季終了後までプレーできない」とリポート。X(旧ツイッター)では、セルヴェットFCに対する批判や西村の横浜FM復帰待望論が湧き起こっている。

 そんな中、スイス人ジャーナリストのダニエル氏は20日に「セルヴェットFCの選手リストを管理する人物は、2023年12月に何も問題を抱えることなく退職した。後任の担当者は、明らかに几帳面ではなく、いい加減だった」とリポート。担当人事の変更が、西村のキャリアに影響を与えた可能性があると主張したのだ。

 なおスイスメディア『4-4-2』は今月9日に「セルヴェットの幹部はヴァイラー監督に対して、鈴木の獲得を提案した。しかし彼が鈴木との再会を拒否したことにより、西村を獲得する可能性がある」と、セルヴェットが鈴木の代替選手として西村の獲得に動いた可能性を報じていた。