岩政大樹監督(鹿島アントラーズ時代) 写真:Getty Images

 2023シーズンまで鹿島アントラーズを率いていた岩政大樹氏は、今年1月11日にベトナム1部ハノイFCの監督に就任。初陣で敗れた後、選手に厳しいメッセージを送っている。

 現役時代に鹿島のJ1リーグ3連覇に貢献した岩政氏は、2022シーズンにトップチームのコーチとして鹿島へ復帰すると、同シーズン途中でレネ・ヴァイラーが解任されたことにより、監督に就任。およそ1年4か月にわたり指揮を執ったが、2023シーズンも無冠に終わると昨年12月に鹿島監督を退任した。

 一方、ハノイFCは2023/24シーズンのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージを2勝4敗で終了。ホーム開催の最終節では浦和相手に2-1で勝利し、日本のサッカーファンからも注目を浴びていた。しかしベトナム1部リーグでは3勝1分4敗と苦戦。2023/24シーズン開幕からすでに3度監督交代を行っていた中で、岩政氏を招へいしている。

 ベトナム1部リーグは1か月半にわたる中断期間を経て、今月中旬に再開。ハノイFCは敵地でタインホアと対戦したが0-2で敗北。岩政監督は新天地で初となる公式戦で勝利を飾れなかった。

 ベトナムメディア『ベトナムエクスプレス』によると、岩政監督は試合後の会見で「選手たちのパフォーマンスが、練習と試合で全然違いましたね。選手たちは私の戦術・指示に従いませんでした。何の意図もなくプレーしていたらチームにはなれないし、試合をコントロールすることもできません」と改善を求めたとのこと。

 敗因を訊かれると、「一部の選手はAFCアジアカップでの戦いを終えたばかりでしたし、2週間の練習だと十分ではないです」と語ったほか、「ピッチがフラットではなかったですし、ポゼッションサッカーをするのに適した環境ではありませんでした」とピッチ状態にも言及。ただ『ベトナムエクスプレス』は「ピッチ状態に関しては、敗北に対する言い訳ではない。ベトナムリーグのクオリティを改善するための提案をした」と綴っている。