伊藤洋輝 写真:Getty Images

 かつてジュビロ磐田でプレーしていた日本代表DF伊藤洋輝に、今夏VfBシュツットガルト退団の可能性が浮上。ドイツ紙『キッカー』が15日、シュツットガルト所属選手の去就を特集している。

 2021年6月に磐田からシュツットガルトへ移籍した伊藤は、海外挑戦1年目から出場機会を確保。翌2022/23シーズンにセンターバックの主力選手として活躍すると、2023年夏にはオランダ1部アヤックス移籍の可能性が報じられたものの、シュツットガルトと契約延長。今季も開幕から昨年11月下旬までほぼ全試合スタメン出場。12月以降は筋肉系の負傷により戦列を離れていたが、アジアカップの舞台で復帰している。

 そのシュツットガルトは、MF遠藤航(現リバプール)在籍時の昨季は残留争いに巻き込まれていたが、今季はここまで21試合を終えて来季UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の3位と躍進している。

 『キッカー』は「シュツットガルトは2部降格圏からCL出場圏内にまでのし上がった。複数の主力選手と契約延長したことにより、少なくとも机上では計画の安全性は確保されているが、現実は異なる」と、今季終了後の大量流出を予想。

 「2027年6月まで契約延長した伊藤ら4選手の去就は定かではない。彼らの契約には今夏適用可能な退団条項が盛り込まれており、2500~3000万ユーロ(約40~48億円)でクラブを離れることが可能だ。少し前の状況を踏まえると、予想外のことだ」とした上で、シュツットガルトの移籍金収入が1億ユーロ(約161億円)以上になる可能性を伝えている。

 なお伊藤の去就を巡っては、ドイツ紙『ビルト』が今月2日に「アル・ナスルが伊藤に年俸900万ユーロ(約14億4000万円)の複数年契約を提示。シュツットガルトに契約解除金3000万ユーロを支払う意思を見せたが、選手側が拒否」と報じていた。同選手が欧州でのステップアップ移籍を目指しているだけに、今年夏に他クラブからオファーが届くか注目が集まる。