上田綺世 写真:Getty Images

 フェイエノールト所属の日本代表FW上田綺世は、今月11日に行われたエールディビジ(オランダ1部)第21節のスパルタ・ロッテルダム戦で移籍後初スタメンも不発。MF三戸舜介、FW斉藤光毅との日本人対決で結果を残せず批判を浴びているが、フェイエノールトOBからは“上田擁護論”が湧き起こっている。

 今季ここまでオランダ1部リーグで先発出場がなかった上田。絶対的ストライカーであるメキシコ代表FWサンティアゴ・ヒメネスのコンディション不良によりロッテルダム戦でフル出場も、シュート2本、ボールタッチ数18回と攻撃面での貢献度が低く、ボールロストも6回と多かった。

 この上田の出来には、元オランダ代表選手のテオ・ヤンセン氏が「上田のプレーは平凡だった。連係プレーで彼はあまり関与していなかった。ボールを奪っても、毎回無駄にしていた。ゴール前で彼の姿は見えなかった。今日の試合で消えていたね」と酷評。現地のファン・サポーターっからも厳しい声が挙がっている。

 しかしフェイエノールトOBのヨン・ボスカンプ氏は異なった見方をしている模様。現地のポッドキャスト番組『トゥデイ・インサイド』出演時に「上田にとって非常に難しい試合になった。両ウインガーが常に中央寄りにポジションをとりたがるが、そこにはすでに11人もいる。ポジショニングがペナルティエリア付近に偏っていたんだ」と語るなど、味方選手のポジショニングが上田のプレーに影響を与えていると指摘。

 「上田のことはサークル・ブルッヘにいた時から知っているが、彼はあらゆる角度からシュートを放つ。アジアカップでも4点奪っていたしね」と日本代表FWのクオリティを高く評価している。

 一方でアルネ・スロット監督は試合後、ヒメネスがふくらはぎを痛めていることを明かした上で、15日開催のUEFAヨーロッパリーグ・プレーオフASローマ戦でのプレーが可能だと強調。再び上田をベンチに置く可能性が高いと考えられる。