コベントリー・シティ MF坂元達裕 写真:Getty Images

 フランス1部のリーグ・アン第21節が現地時間2月11日に行われ、スタッド・ランスに所属する日本代表FWの伊東純也はロリアン戦で先発出場。伊東にとっては今月2日に性加害疑惑による刑事告訴問題でアジアカップ開催中に代表チームを離脱して以来初の実戦復帰となり、出場が不確実視されていた中での先発となった。

 しかし、フランスリーグで活躍したとしても今後日本代表に復帰できるかは不透明だ。日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長は伊東の離脱について、マーケティングやスポンサーの意見を含めた「総合的な判断」であったと説明しており、今後もスポンサーが難色を示せば伊東の代表復帰が実現しない可能性も十分にある。

 これまで森保ジャパンの右サイドにおいて主力の地位を築いてきた伊東だが、思わぬ波乱の中、ここに来て代表招集へ期待の声が高まっているのがイングランド2部のコベントリーに所属するMF坂元達裕だ。

 坂元は現在までに7得点2アシストと好調なパフォーマンスを見せており、SNS上では「坂元を代表で見たい」「代表に復帰するのはいつ?」など招集を求める声が少なくない。

 そこで、坂元本人に取材したところ、代表招集への期待については「もちろん個人的にはまだまだ足りないと思います。もっと数字をつけて、チーム(コベントリー)としても上に行って見えてくる世界だとは思っています」とプレミアリーグ昇格に向けて集中していることを強調した。

 そのなかで「僕の良いところはサイドバックや後ろの選手と連携をとりながら二人で崩していくこと。一人になってもドリブルで行くのが得意なので、どんな状況になっても対応できるのが僕の武器だと思っている」と自分の特徴についても自信を見せた。

 アジアカップも日本代表の試合を見ていたことを明かし「やっぱり難しいですね、強豪国という立場になって相手から対策されるなかでどう相手の守備を崩していくのかというところは。ただ良い選手が集まっているというだけじゃ難しい」と戦術における改善点についても指摘した。そのうえで「引かれた相手に対してもチャンスを作っていけるような選手になりたいし、それが僕の武器だと思っている。そういうところをアピールしていきたい」とおよそ3年ぶりとなる代表入りに向けて意気込みを語った。

 森保ジャパンの右サイドは伊東のほかにMF堂安律(フライブルグ)やMF久保建英(レアル・ソシエダ)もプレーしているが、両者とも左利きであることから中に絞った動きを得意とするタイプ。対して坂元は同じくレフティであるものの、サイドに張ってドリブルで突破し両足でクロスを供給することができるため、サッカーファンの間では伊東の代役として適任とも評されている。

 3月に行われるFIFAワールドカップ26のアジア2次予選で、北朝鮮とのホーム&アウェイ2連戦を控えている日本代表。伊東は招集されるのか、そして坂元の3年ぶりの代表復帰が実現するのか注目だ。