1月31日に『週刊新潮』のニュースサイト『デイリー新潮』で性加害疑惑が報じられ、AFCアジアカップ日本代表チームからの途中離脱したFW伊東純也。所属先であるスタッド・ランスのサポートもあり、2月11日開催のリーグアン(フランス1部)第21節ロリアン戦でフル出場したことに対して、東京弁護士会所属の福永活也弁護士が持論を述べている。
デイリー新潮の報道によると、伊東は昨年6月21日に大阪府内のホテルで女性に酒を飲ませ、同意なく性的行為に及んだとのこと。女性側が刑事告訴すると、選手側も今月1日に虚偽告訴容疑の告訴状を大阪府警に提出。12日時点で有罪無罪が確定していない中、周囲では様々な意見が飛び交っている。
この性加害疑惑報道を受けて、日本サッカー協会(JFA)は二転三転した後、2日午後に伊東の代表離脱を公式発表。JFAの田嶋幸三会長は会見で「総合的な判断」などと、離脱の理由について具体的な言及を避けた。
一方でフランス紙『レキップ』によると、ランスのジャンピエール・カイヨ会長は「私は推定無罪に拘っている。彼は『何も間違ったことはしていない』と主張している。私には彼を信じない理由がない」と、日本代表FWを支持。会長のサポートもあり、ロリアン戦でピッチに立つことができたという。
同選手のプレーに対する安堵の声が挙がる中、福永氏は11日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「所属チームで試合に出場できているみたいなので、それは良かったですね」と感想を述べると、「無罪推定の中、被害者の一方的な刑事告訴と、メディアで騒がれたからといって、有罪が確定したわけでもないのに損害を受けるというのは、本来あってはならないこと。あくまでも現状の状態を維持しながら、司法手続きだけ淡々と進んでいくみたいなのが良い状況かなと思います」と、ランスの判断が妥当との見方を示した。
なお伊東が事情聴取を受ける可能性について、福永氏は「基本的に海外にいる人に対しては、行政権や司法権とか及ばないので、国内に戻ってきたタイミングで聴取するという方が(可能性としてある)。あるいは聴取せずに女性の発言だけで、起訴して有罪立証するのが難しいと判断して打ち切りにするのか、その辺は今後の捜査状況次第かと思います」とコメント。福永氏の見解をもとにすると、同選手が今年3月開催の北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦で日本代表に招集された場合、事情聴取を受ける可能性があると考えられる。