ACEA(欧州自動車工業会)は2024年1月18日、2023年12月の新車販売データを発表した。EU+EFTA+UKの2023年12月の新車販売台数は104万8727台で、前年同月比3.8%減。16カ月連続で前年同月比増を続けていたが、この記録が途切れることになる。ACEAは「2022年12月の販売台数が多かったから」と分析している。
欧州5大マーケットで見ると、ドイツが24万1883台を販売して最多だったが、前年同月比は23.0%の減少。フランス(18万1005台)、イギリス(14万1092台)イタリア(11万1111台)、スペイン(8万1772台)はそろって前年同月比を超えている。
ドイツが販売台数を落とした一因として、2022年12月末でBEV、PHEV、FCEVに適応されていた環境ボーナス(新車購入時の連邦政府補助金)が終了したことが考えられる。補助金を得るための駆け込み需要で、2022年12月のドイツ新車販売は、2021年12月比38.1%増を記録している。その反動で、前年比データがマイナスになったといっていい。
2023年通年の販売台数は1284万7481台で、前年比13.7%増。ドイツは284万4609台(前年比7.3%増)、イギリス190万3054台(同17.9%増)、フランス177万4723大(同16.1%増)、イタリア156万5331台(同18.9%増)、スペイン94万9359台(同16.7%増)だった。
パワートレーン別で見ると、BEVは201万9401台(前年比28.2%増)、PHEV98万9937台(同2.4%減)、HEV339万7339台(28.3%増)、ガソリン458万6327台(同10.7%増)、ディーゼル153万3762台(同6.4%減)、その他32万715台(同15.7%増)となる。
それぞれのシェアはBEV15.7%、PHEV7.7%、HEV26.4%、ガソリン35.7%、ディーゼル11.9%、その他2.5%。電動車比率は49.8%。前年比で3.5ポイント増加している。電動車ではPHEVが前年比減になっているが、これはドイツ市場の影響だ。
ドイツは2022年に36万2093台のPHEVを販売したが、2023年は17万5724台と半減以上の落ち込み。台数にして18万6369台の販売減。欧州全体でPHEV販売は2万4482台の減少だったからドイツのPHEVショックが欧州全体に響いた。
提供元・ CAR and DRIVER
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