英2部チャンピオンシップの第31節が日本時間2月11日に行われ、MF坂元達裕の所属するコベントリー・シティはホームでミルウォールと対戦。2-1でコベントリーが勝利を収めた。
坂元はリーグ戦12試合連続で先発出場。前節は相手選手からの徹底マークに苦しみ、目立った活躍が見せられなかったが、今試合でも5バックのミルウォールDFから厳しいマークにあい持ち味を見せることができない。
前半5分、相手ゴール前でフリーになった坂元がシュートを放つもGK正面でセーブされ、絶好機を決められず。12分にはミルウォールがコベントリーの右サイドを崩して先制ゴールを決めた。その後もコベントリーはミルウォールの高いディフェンスラインを前にボールを繋げることができず、ロングボールが多くなる展開に。右サイドハーフの坂元もスペースを見つけることができず得意のドリブルが封じられてしまう。
後半51分には坂元がボックス内でシュートを放つも再びGKのファインセーブに阻まれる。しかし66分に左サイドハーフのアメリカ代表FWのハジ・ライトがPKを獲得。これを自ら決めて同点とすると、70分にカウンターからライトが2ゴール目を決めて逆転に成功する。坂元は強度の高いタックルでディフェンスに貢献しフル出場。コベントリーは2試合ぶりの勝利を収めた。
試合後、坂元は相手の徹底的な『坂元対策』について「(右サイドの)僕のところに(相手チームが)人数をかけるようになったので、左から攻撃ができる状況になっている」と分析し「前節から僕のところにピッタリ相手がついて、左から攻撃するシーンが多かったのでこういう試合展開は想定していました」と振り返った。その上で「少ないチャンスでも決め切れなかったのでそこはもったいなかったと思います」と2度あったシュートを得点に結び付けられなかったことについて反省を口にした。
地元紙『コベントリー・ライブ』は坂元に6.5点(10点満点)の及第点を与え「前半5分の決定機は相手GKにセーブされてしまった。その後もレフェリーから守られることなく削られ続けた。後半はじめのチャンスはファインセーブに阻まれたが、後半は効果的だった」と評価し、坂元への執拗なマークに苦言を呈した。
徹底的なマークを受けるほど坂元は同リーグの他チームから高い評価を受けていることにもなる。今シーズン7得点2アシストの著しい活躍を見せている坂元は、攻撃面だけでなく守備面でも大きな成長を見せている。坂元自身も「基本的には攻撃に力を入れて、良いタイミングでしっかり守備をしてボールを奪い切る“頭を使った守備”はできていると思います。タックルは得意で、身体が小さいなりにボールを取らないといけないのでそこは工夫してやってきました」と海外リーグでディフェンスをしながら生き抜くクレバーさを明かしてくれた。
コベントリーは今節の勝利でプレミアリーグ昇格プレーオフ圏の6位に浮上。チャンピオンシップにおける日本人初の二桁得点も遠くない。