2023シーズン限りで川崎フロンターレを退団し、ブラジル2部サントスへ移籍したMFジョアン・シミッチ。ブラジル代表FWネイマールから称賛されたことで注目を浴びる中、ブラジルメディア『Bola Vip』が今月11日にサントス移籍の裏側を報じている。
シミッチは2019年2月にセリエA(イタリア1部)アタランタから名古屋グランパスへ完全移籍。名古屋に2年間在籍した後、2021シーズンから川崎でプレーしていた。ただ2023シーズンはリーグ戦20試合でスタメン出場も、9月以降は大半の試合でベンチスタートに。ラストマッチの天皇杯決勝・柏レイソル戦でも33分間のプレーにとどまると、決勝翌日に2023シーズン限りでの退団が正式決定していた。
今季のサンパウロ州選手権で、ここまで7試合中6試合でスタメン出場のシミッチ。元鹿島アントラーズ所属選手であるMFディエゴ・ピトゥカとボランチでコンビを組む中、ここまで5勝1分1敗とチームに好影響をもたらしている。また今月7日のコリンチャンス戦では決勝ゴールをマーク。同選手のプレーに、スタンドで観戦していたサントスOBのネイマールが「あの5番は誰?ジョアン・シミッチ?いいね。なかなかやるじゃん」と唸っていただけに、『Bola Vip』も「シミッチは日常的に最も規律正しい選手のひとりだ」と称えている。
くわえて同メディアは「シミッチの年俸はおよそ240万レアル(約7200万円)。川崎では3倍以上であり、およそ840万レアル(約2億5000万円)を受け取っていた」とリポート。「彼はサントスへの愛のために、高額年俸を諦めた」と綴っている。
さらにサントスはシミッチと1年契約を結んでいるが、早くも契約延長を望んでいる模様。『Bola Vip』によると、選手サイドとクラブ会長が2025シーズン終了後までの契約延長で合意したという。
シミッチは1月12日に行われた入団会見で「日本でプレーを続ける選択肢もあった。でもサントスからオファーが届いた時は、(サントス移籍で)即決だったね。ここでプレーすることがいつも僕の夢だったんだ」と、Jリーグクラブからのオファーや、サントスに対する特別な思いを明かしていた。