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パワフルだったものの、噛み合わなかったFJエンジン
モータースポーツではサファリラリーで2位に入るなど活躍!
パワフルだったものの、噛み合わなかったFJエンジン
販売不振の原因としてはデザインのみならず、前期型のRS系に搭載した2リッターDOHC直列4気筒16バルブエンジン、FJ20系とのマッチングも指摘されています。
自然吸気仕様のFJ20Eで150馬力(グロス値・ネット値換算では125馬力前後)、インタークーラーなしターボのFJ20ETで190馬力(同・ネット値155馬力前後)と動力性能は強力だったものの、重くてノーズヘビー気味だったようです。
そのため、小型軽量でフロントミッドシップに収まるCA18系エンジンの方が、パワーでは劣っても旋回性能で勝るため振り回すような走りでは楽しかったとも伝わっています。
後期型RS系では既にスカイラインからも廃止されていたFJ20をやめ、CA18をDOHC16バルブターボ化した(インタークーラはなし)CA18DET(ネット145馬力)へ更新されました。
モータースポーツではサファリラリーで2位に入るなど活躍!
何となく不遇で記憶に残りにくい4代目S12シルビアですが、モータースポーツでは活躍しました。
当時国内で盛り上がっていた「シルエットフォーミュラ」には、A10バイオレットやS110シルビア、R30スカイラインRSに続いてS12シルビア/ガゼールも参戦(エンジンはL型4気筒をDOHC4バルブ化したLZ20Bのターボ)。
グループA初期のWRCにも参戦して、参加54台中14台しか完走できないサバイバルラリーだった1988年のサファリでは、総合優勝こそランチア デルタHFインテグラーレに譲ったものの総合2-3位、トヨタのスープラ(A70)を上回り、A4クラス優勝という快挙です。
ただしWRCでは年間を通じた活躍ではないスポット参戦、しかも北米仕様の3リッターV6エンジン版で車名も「ニッサン200SX」だったので、シルビア大活躍!というイメージが国内に伝わりにくかったのも、日本国内のS12シルビアにとっては不運でした。
次の5代目S13がデートカーでも走りの面でも大ヒット、7代目S15まで「当時の日本を代表し、今まで復活を待望されている小型FRスポーツクーペ」なのに比べ、4代目S12はいかに販売面で地味だったとはいえ、ここまで影が薄いのは不憫ですらあります。
もし旧車イベントなどで見かけたら、「シルエットフォーミュラやサファリでは活躍したんだ!」と思えば、今までよりカッコよく見えてくるかもしれません。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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