目次
高床式住居の8つの展示館
世界文化遺産のバンチェン遺跡
高床式住居の8つの展示館
スワン・パッカード宮殿は8つの展示館に分かれています。それぞれがタイの高床式の住居となっていて、タイの昔の王族の暮らしを感じることができます。写真撮影が可能な場所は限られているのですが、外観もとても美しいので可能な限りの写真でご紹介させていただきます。
第一展示館の1階には主に楽器が展示されています。チュムポット親王の父、パリバット親王はタイ史上最高の音楽家の一人と称されていて、この父が所有してた太鼓や打楽器などが展示されています。

第1展示館の2階には東南アジアの古代遺跡が展示。廊下の突き当りには大きな仏像の頭の部分が展示されてました。これは立った状態であれば3mほどの大きな石仏だったのでしょう。

第1展示館から渡り廊下を通って第2展示館へ。1階にはチュムポット女王の所蔵していた希少な岩石と鉱石。そして金箔の本棚、真珠の食器、象牙の小箱や香水瓶など、王室ならではの豪華な生活用品が展示。隣接の第3展示館の2階には「ベンジャロン焼き」と呼ばれる陶磁器が展示されています。


第4展示館は客間として使用されていたのですが、ここには仏教の掛け軸や仏像、仏陀の絵画などがある大きな仏間となっています。この建物は中庭に面していて、ここから広くて美しい中庭を眺めることができます。



世界文化遺産のバンチェン遺跡
第5展示館はバンチェン時代の古代遺跡や岩石や鉱石、そして魚介類の化石も展示されています。バンチェン遺跡は、紀元前2500年~2000年のもので、1992年には世界文化遺産に登録された非常に貴重な遺跡です。


第6展示館は「コーン博物館」と呼ばれていて、タイの舞踊で演じられるラーマキエン物語に登場する人物たちのお面や人形、タイの古典舞踊に用いる冠を展示してます。
「ラーマキエン」というのはタイの大人から子供まで誰でも知っている物語。日本で言えば桃太郎のようなもの。
アユタヤ国のラーマ王子がランカー国トサカンに王妃を誘拐され、弟のラックや猿のハヌマーンらと戦って救いだすことで知られる大叙情詩。このようなお面もいくつも展示されていました。


第7展示室にはスコータイ王朝時代に発掘された品々と青磁器や陶磁器。第8展示室には、パリパット親王とチュムパット親王のコレクションである家庭用品が展示されてます。
こちらはカオ・クン・パヤームと呼ばれる王室御座船。ラーマ5世の時代に王室行列に使用されたもので、船体はオドラタ料ホペア素材で、船室はチーク材で作られています。

最後にご紹介するのがこのラッカー・パビリオン。これは1959年にアユタヤ方面の寺院から移築されたものです。この特徴的な屋根は17世紀のシャム国(タイの旧称)の文化を今に伝える貴重な建築物です。
1時間もあればゆっくり見学することができます。敷地内には何人かのスタッフがいて「次はあっち」とか順番の教えてくれるので聞きながら進むことができます。トイレもとても清潔ですのでここで使っておくといいでしょう。タイの文化、芸術、歴史の鑑賞に、そして暑さで疲れた時の一休みに是非お出かけください。

スアン・パッカード宮殿
- 住所:352 Thanon Si Ayutthaya, Thanon Phaya Thai, Ratchathewi, Bangkok 10400 タイ
- 拝観時間:9時00分~18時00