※ こちらの記事は2018年9月25日の記事を再掲しています。

人間の体を取り巻く目に見えない雲「エクスポソーム」とは? 米スタンフォード大が研究
(画像=画像は「Getty Images」より引用、『TOCANA』より 引用)

 スピリチュアルの世界では、生物の体のまわりをオーラという霊的なエネルギーが取り巻いているとされるが、われわれを包み込んでいるのはどうやら不思議な力だけではないらしい。最近の研究によれば、私たちの体は目に見えない「雲」に包まれているという。科学メディア「Science Alert」が今月24日付で報じている。

人間の体を取り巻く目に見えない雲「エクスポソーム」とは? 米スタンフォード大が研究
(画像=画像は「Science Alert」より引用、『TOCANA』より 引用)

私たちを包む「雲」

 米スタンフォード大学の遺伝学者マイケル・スナイダー氏によれば、われわれの体はいつも目に見えない「雲」に包み込まれているという。だが、この雲を構成しているのは霊的なエネルギーではない。多種多様な微生物やウイルス、化学物質、小さな虫などといった微粒子である。このような見えない雲は人間が一般的な環境において化学物質などと取り込んでしまう暴露「エクスポソーム(Exposome)」と呼ばれ、最近ようやく科学のメスが入り始めた注目分野である。

 今月20日付で専門誌「Cell」に掲載された論文によると、スナイダー氏らのチームはこのエクスポソームを解析すべく、15人のボランティアに小型の空気監視装置を1週間か1カ月の間、腕につけてもらい、彼らを取り巻く「空気」をサンプリングした。これらのサンプルを化学的に分析し、DNAやRNAを解析。4万種以上の物質を特定できる特別なデータベースと照合することで、その組成を調べた。

人間の体を取り巻く目に見えない雲「エクスポソーム」とは? 米スタンフォード大が研究
(画像=腕に装置をつけたスナイダー氏 画像は「Stanford Medicine News Center」より引用、『TOCANA』より 引用)

 2年間にわたる調査の結果、誰もが独自の「雲」を持っていたことが明らかとなった。生活を共にしていても、その特徴は人によって異なっており、非常に個人的なものとなっていたそうだ。