ヨシプ・チャルシッチ 写真:Getty Images

 FC町田ゼルビアへ完全移籍した元日本代表DF昌子源の後釜確保を急いでいる鹿島アントラーズ。先日にはクロアチア人DFヨシプ・チャルシッチの獲得破談を公式発表しているが、セルビアメディア『MozzartSport』が2月8日に同選手の現状を伝えている。

 現在30歳のチャルシッチは、身長187cmで左利きのセンターバック。2021年夏からFK TSC(フドバルスキ・クルブTSC)しているが、加入1年目にハムストリングの負傷で長期離脱離脱。それでも2022/23シーズンはセルビア1部リーグ戦でスタメン出場22試合。今季も主力選手として活躍しているほか、UEFAヨーロッパリーグの舞台ではSCフライブルク所属MF堂安律と対戦していた。

 鹿島は1月8日、チャルシッチの完全移籍でTSCと合意に達したと公式発表。しかし来日後に実施したメディカルチェックの内科検査で問題が見つかったとして、双方合意のもと正式契約を結ばなかった。

 『MozzartSport』によると、チャルシッチはすでにセルビアに帰国。手術を受ける必要があり、全治2カ月の見込み。コンディション回復後はTSCでプレーするという。またTSCは鹿島から移籍金30万ユーロ(約4800万円)を受け取ることで合意していた模様。ドイツ発の移籍専門サイト『トランスファーマルクト』によると、鹿島移籍実現の場合、TSCはクラブ史上4番目の高額移籍金で放出することになっていたという。

 なお鹿島の守備陣では、2023シーズンまでブラジル1部アメリカ・ミネイロでプレーしていた元U20ブラジル代表DFイアゴ・マイダナを獲得する可能性が報じられていた。しかし同選手は今月はじめに中国1部・河南FCへ加入。明治安田J1リーグ開幕を2週間後に控える中、センターバックの選手層に不安を抱えている。