大迫勇也 写真:Getty Images

 日本代表FW上田綺世(フェイエノールト)は、AFCアジアカップ全5試合出場で4ゴール。2月3日の準々決勝イラン戦でもポストプレーからMF守田英正(スポルティングCP)の先制ゴールを演出した。しかし代表OBの田中マルクス闘莉王氏は、上田のスタメン固定が早計との見解を示すとともに、森保一監督にFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)やFW古橋亨梧(セルティック)らの招集を求めた。

 森保監督は今回のアジアカップで、上田、FW浅野拓磨(VfLボーフム)、FW前田大然(セルティック)、FW細谷真大(柏レイソル)と4人のストライカーを招集。浅野、前田、細谷が高い通して不発に終わった一方、フェイエノールトで出場機会に恵まれない上田が結果を残した。

 ただそれでも闘莉王氏は今年3月の北中米W杯アジア2次予選・北朝鮮戦以降も前線1トップでスタメン固定できないと予想。8日夜に自身のYouTubeチャンネル『闘莉王TV』を更新すると、かねてから日本代表が抱えているFW問題について「まだ(最適解が)見つかっていないので、色々な選手を試すべき」と森保監督に提言。

 「古橋選手もそうだし、新しい選手もそうだし、みんな忘れてはいけない大迫選手もそうだし。未だに『こいつだ』というFWがいない。このアジアカップのメンバーの中では、ダントツで上田選手が1番。だが、まだみんな目が光るようなプレーをしてくれない」と、アジアカップ参戦のストライカー陣に対する不満を覗かせている。

 闘莉王氏が代表再招集を推薦した大迫は、カタールW杯アジア予選終了後の2022年6月以降、一度も代表に招集されていないものの、神戸では絶対的ストライカーとして活躍。2023シーズンのJ1リーグ得点王(22ゴール)に輝くと、今月6日に2026年までの契約延長を勝ち取っている。

 一方、古橋は2022/23シーズンの公式戦で30ゴール以上挙げるなど、セルティックのスコットランド1部リーグ連覇の立役者に。しかし監督交代で迎えた今季は、ここまでリーグ戦25試合の出場で8ゴールと得点数が伸びず。今月7日に行われたスコットランド1部リーグ第25節ハイバーニアン戦ではベンチスタートとなっていた。

 なお闘莉王氏は2023年5月末に自身のYouTubeチャンネルを更新した際、代表落選が続く大迫について「外部からの情報」と前置きした上で、「森保監督と大迫にすれ違いがあったらしい」と、両者の確執を指摘している。