本間至恩 写真:Getty Images

 かつてアルビレックス新潟でプレーしていたMF本間至恩は、クラブNXT(クラブ・ブルッヘのセカンドチーム)の主力選手として活躍する中、2月7日のベルギー国内カップ戦準々決勝のユニオンSG戦で途中出場。同選手の起用を巡り、ユニオンSGで日本代表DF町田浩樹とチームメイトであるGKアントニー・モリスと、クラブ・ブルッヘ指揮官が批判の応酬を繰り広げている。

 2022年7月に新潟からクラブNXTへ完全移籍の本間は、今季ここまでベルギー1部で出番なし、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグで2試合の出場にとどまるなど、トップチームでの出番が限定。先月にはベルギー1部KVCウェステルロー移籍の可能性があったが残留している。

 飼い殺しの可能性を心配されている本間だが、7日のユニオンSG戦では2点リードの89分からプレー。クラブ・ブルッヘは90+2分に町田にゴールネットを揺らされたが、2-1で勝利した。

 一方、この一戦でフル出場のモリスは試合後、ベルギーメディア『RTL』のインタビューで「(本間の起用により)クラブ・ブルッヘは恥ずかしがることなく、僕たちを挑発しに来た。偶然にも、昨シーズン僕たちを苦しめた日本人が再び目の前に現れたんだ」と憤慨。

 これに対して、クラブ・ブルッヘのロニー・デイラ監督は「本間の起用は、決してユニオンSGを挑発するものではない」と反論。「あの局面で左ウイングを替える必要があったし、ユニオンSGが相手だから本間をプレーさせたわけではない」と述べている。

 本間は昨年5月28日に行われたベルギー1部プレーオフのKRCヘンク戦でトップチームデビューを飾ると、6月4日のユニオンSG戦で1ゴール1アシストと逆転勝利に貢献。ユニオンSGの2022/23シーズンベルギー1部リーグ優勝を阻止しただけに、モリスは日本人選手の途中出場を良くは思わなかったようだ。