ソン・フンミン 写真:Getty Images

 韓国代表は2月7日開催のAFCアジアカップ準決勝で、ヨルダン代表に0-2で敗北。ユルゲン・クリンスマン監督に対する批判や解任論が湧き起こる中、FWソン・フンミン(トッテナム・ホットスパー)に対する過度な批判や誹謗中傷も殺到。本人も代表引退検討と解釈可能なコメントを残している。

 韓国はグループステージ初戦のバーレーン戦で勝利も、2戦目ではヨルダン相手に2-2と引き分け。ラウンド16での日韓戦を避ける可能性が報じられる中で迎えた3戦目は、マレーシア相手に3-3とドロー。3位で決勝トーナメントへ駒を進めた。

 その決勝トーナメントでは、1回戦で強豪国サウジアラビアをPK戦の末に下すと、準々決勝ではオーストラリアと延長戦に及ぶ激闘を繰り広げて2-1で勝利。しかしヨルダンとの再戦では53分に先制ゴールを許すと、66分にも失点。ソン・フンミンやMFイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)ら攻撃陣が不発に終わった。

 ベスト4敗退という結果を受けて、韓国国内では代表選手への批判が相次いでいるほか、監督交代を求める声も多い。そんな中、韓国のインターネット掲示板『DCインサイド』では、「ソン・フンミンは代表引退すべき」「アジアカップ前の『責任をとる』という発言はどこへ行った?」「韓国代表とは関係のないトッテナムで満足してほしい」などと、多数の“代表引退勧告”や誹謗中傷が。個人タイトルを除き、A代表やトッテナムで優勝を成し遂げていないことを揶揄するSNSユーザーもいる。

 一方、選手本人はヨルダン戦後に『朝鮮日報』をはじめ韓国メディアの取材に対応。目を赤くしながら「ファンに申し訳ない」と謝罪したほか、「ファンや国民からの批判を受け入れなければならない。2年後のFIFAワールドカップを見据える前に、僕自身が今後代表チームでの活動を続けられるかどうか考えなければならない。クリンスマン監督はこれ以上僕を招集しないかもしれない」と自身の今後にも言及したという。

 韓国国民からバッシングを受けているソン・フンミン。過度な批判や誹謗中傷が、同選手の心身に影響を及ぼしている可能性が全くないとは言い切れないだけに、トッテナム所属FWの今後が心配される。