清水エスパルスは今年1月、ブラジル人FWチアゴ・サンタナを浦和レッズへ完全移籍により放出。同選手の後釜として、かつてザスパクサツ群馬(現ザスパ群馬)やアルビレックス新潟でプレーしていたトルコ2部コジャエリスポル所属FWドウグラス・タンキの獲得が決定的とみられる中、トルコメディア『demokrat kocaeli』が今月8日の清水移籍の裏側を報じた。
同メディアによると、コジャエリスポルの会長は「日本のクラブは我々に正式オファーを提示した。彼らはドウグラスに関する契約で、75万ユーロ(約1億2000万円)の契約解除条項を行使した。そのためこのクラブにおけるドウグラスの仕事は終わった。彼は退団を望んでいた」と退団に至るまでの経緯を説明。
75万ユーロという契約解除金について「トルコ2部リーグでこれほどの価値がある選手はいない。他のクラブに目を向けると、これだけ高額な契約解除条項を設定しているクラブはないと思う。金銭面で良い移籍だ」と語るなど、同選手の放出に満足感を覗かせたという。
また『demokrat kocaeli』は「ドウグラスの代理人は、25万ユーロ(約4000万円)での移籍を要望した。しかしコジャエリスポルの会長は75万ユーロであると述べ、譲歩しなかった」とリポート。清水が当初の3倍の移籍金を支払うことになったとみられる。
現在30歳のドウグラスは、身長188cmで左利きのセンターフォワード。2015年の群馬在籍時は左膝前十字靱帯断裂という大怪我に泣かされ、わずか1シーズンで退団。2017シーズンには新潟でプレーしたが、J1リーグ10試合の出場で2ゴールという結果に終わっていた。
新潟退団後はタイ1部ポリス・テロやポルトガル1部パソス・デ・フェレイラなど複数クラブでプレーしたドウグラスだが、昨年8月にコジャエリスポルへ加入すると、2023/24シーズンはここまでトルコ2部リーグ19試合の出場で10ゴール1アシスト。絶対的ストライカーとして活躍しているだけに、清水ではチアゴ・サンタナの穴を埋めるだけに働きが期待される。