鎌田大地 写真:Getty Images

 セリエA(イタリア1部)ラツィオ所属MF鎌田大地は、AFCアジアカップの日本代表メンバーから落選。DF長友佑都(現FC東京)の古巣であるトルコ1部ガラタサライへの移籍報道が再燃していたが、実現の可能性は低いという。

 昨季までアイントラハト・フランクフルトの主力選手として活躍していた鎌田は、昨年8月にラツィオへフリー移籍。シーズン序盤からMFルイス・アルベルトの控え要員に甘んじると、イタリア国内ではラツィオ退団報道が過熱。アジアカップ開催期間中には、公式戦5試合続けて出番なし。現地ではマウリツィオ・サッリ監督の構想から外れたとの見方が広まっている。

 またトルコメディア『STAR』は今月6日に「鎌田はラツィオ退団を熱望」とリポート。選手本人はスペイン移籍を望んでいるとみられる中、「欧州5大リーグの移籍市場はすでに終了。現在、鎌田はガラタサライ移籍を希望している」と綴っていた。

 しかし欧州の移籍市場に精通するイタリア人ジャーナリストのルディ・ガレッティ氏は7日、ガラタサライの補強戦略に言及。攻撃的MF獲得の可能性について「鎌田はつねに獲得リストに含まれている」としながらも、「彼が高額年俸を求めているため、取引は困難だ」と指摘。日本人MF以外で獲得を狙っている選手としてデンマーク代表MFクリスティアン・エリクセンの名前を挙げたが、同選手に関しても「所属先のマンチェスター・ユナイテッドが無償で手放す場合に限り、獲得可能だ」と綴っている。

 昨年8月に複数のイタリアメディアが伝えたところによると、鎌田の年俸は300万ユーロ(約4億7000万円)であり、チーム内で高給取りである模様。日本代表選手との比較では、MF守田英正(スポルティングCP)が50万ユーロ(約8000万円)程度とみられる一方、昨秋に契約延長したMF三笘薫(ブライトン)は416万ポンド(約7億5000万円)と破格の金額だ。

 なおガラタサライはトルコ1部リーグを20度以上制した強豪。2022/23シーズンも2位フェネルバフチェに勝ち点8差をつけてリーグ優勝を成し遂げたが、今季はここまで24試合を終えて20勝3分1敗。勝ち点63で、首位フェネルバフチェに並んでいる。

 ラツィオで飼い殺し状態にある鎌田。日本代表のトップ下でMF南野拓実(ASモナコ)やMF久保建英(レアル・ソシエダ)が結果を残しているだけに、今冬残留となれば3月開催の北中米W杯アジア2次予選の北朝鮮戦2試合でも落選となる可能性は十分に考えられる。