石川県七尾市に本社工場を構える株式会社エフラボ(以下、エフラボ)は、サステナブルな事業活動を推進し、購入者へ新しい価値提供を目的とする「サーキュラーエコノミープロジェクト」を開始しました。
同社は、張替・補修を行い古いことを理由に廃棄されてしまう椅子などを新品同様によみがえらせる事業を行っています。
本プロジェクトでは、商品化されず行き場をなくした良質な家具を再生し、アップサイクル家具として2月7日(水)から抽選販売されます。
アップサイクルとは、捨てられるはずだった物にデザインやアイデアといった新たな付加価値を持たせることで、別の新しい製品にアップグレードして生まれ変わらせることです。創造的再利用とも呼ばれます。
シルバー人材の職人軍団
石川県七尾市は古くから建具や繊維業などがさかんな地域で、技術を持った職人が多かったそうです。時代の変化とともに大工、建具屋、縫製工場が激減してしまい、過疎化に伴う人口減少もあり、職人が減り、その技術が失われてしまったといいます。
そこでエフラボは、高齢者人材の協力のもと、地域や社会に貢献できるものづくり産業を目指すことに。確かな技術と経験豊富なシニア職人たちと一緒に、能登から「生産拠点の国内回帰」を目標に、SDGsの推進にも寄与できる椅子の再生事業を始めたそうです。
今では毎日100脚以上の椅子を出荷できる体制が整ってきたとのこと。
被災地から復興支援
エフラボが拠点とする能登地区は、令和6年能登半島地震により甚大な被害を受けている状況です。
同社も工場が一部損壊したといいますが、地域雇用の継続を強く願い、なんとか稼動開始までこぎつけることができたそうです。
「今できることと向き合い、工場の立て直しに取り組んでまいります」とコメントしており、令和6年能登半島地震の復興支援のために、本プロジェクトの対象商品の売上を全額寄付するそうです。
今回販売する家具は、「試作段階まできていたが、注文自体がキャンセルに」「メーカー品のアウトレット商品がそのまま眠ってる」など、さまざまな理由からデッドストックとなったもの。
「若かりし頃の工場長が監修したサイドテーブル(実話)。なんで残ったんだろう?」「一点もの!試作で作られてそのまま独りぼっちだったソファ」など商品の背景を添えて紹介されています。
有名家具ブランドで販売予定だった家具なども含まれているといい、数に限りがあるので、販売方法は抽選制になっています。