世界中の文化や出来事を、写真家ならではの切り口で発信。

青幻舎が、伝説的な写真家集団「マグナム・フォト(Magnum Photos)」の創設75周年を記念し、2007年に出版され世界で20万部以上を売り上げた写真集『MAGNUM MAGNUM』の増補改訂版を2月下旬に刊行する。

700ページもの大ボリュームで贈る『MAGNUM MAGNUM』決定版

「マグナム・フォト」は、1947年にロバート・キャパさん、アンリ・カルティエ=ブレッソンさん、ジョージ・ロジャーさん、デヴィッド・シーモアさんによって設立された写真家集団。

彼らは写真家の権利と自由を守ることによる地位向上に貢献し、写真を通じて世界の人々・文化・出来事・問題を力強く記録し、発信してきた。

『MAGNUM MAGNUM』は、「創設者4人がそれぞれ互いの写真を編集する」というマグナム・フォト創設時の共同プロセスに従って構成されており、88人の会員が6つの作品を選んで批評し、その理由について解説している。

また、今回刊行される増補改訂版では、15年前に出版された60周年版に25人の写真家を追加。150点以上もの作品が新たに加わった。

不朽の名作からロシアによるウクライナ侵攻まで、今この瞬間にも世界のどこかで起きている出来事を捉えた533点の写真を、700ページを超えるボリュームと美麗な印刷によって紹介している。

イヴ・アーノルド「引退した女性」中華人民共和国、1979年

イヴ・アーノルド「引退した女性」中華人民共和国、1979年

ルネ・ブリ「遊ぶ子どもたち」イタリア、シチリア島、1956年

ルネ・ブリ「遊ぶ子どもたち」イタリア、シチリア島、1956年

ラファウ・ミラハ「人工中絶禁止法抗議デモ」ポーランド、ワルシャワ、2020年10月

ラファウ・ミラハ「人工中絶禁止法抗議デモ」ポーランド、ワルシャワ、2020年10月

社会が大きく変化する中で、「マグナム・フォト」も進化を遂げてきた。ジェンダーバランスの是正や、さまざまな主張・文化を担う会員の増加、ソーシャルメディアにおける発信など、いま“写真の在り方”は大きな変革期を迎えようとしている。

そんな中、写真に対する考えを深め、キャプションを再検討するなどして、変わらず「マグナム・フォト」の精神を保ち続ける『MAGNUM MAGNUM』。

本書を通じ、写真家たちの熱いメッセージを感じたい。

MAGNUM MAGNUM 増補改訂版
定価:22,000円(税込)

(IKKI)