渡辺剛 写真:Getty Images

 KAAヘント所属の日本代表DF渡辺剛は、2月3日開催のAFCアジアカップ準々決勝イラン戦から“中0日”でベルギー1部アンデルレヒト戦でスタメン出場。ベルギーメディア『Voetbal』がアンデルレヒト戦における渡辺のパフォーマンスを伝えるとともに、ステップアップ移籍の可能性を占った。

 渡辺はKVコルトレイク時代の2022/23シーズンからベルギー1部リーグ戦でのフルタイム出場を継続。ヘント加入1年目の今季も、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグやベルギー国内カップ戦も含めて、公式戦全試合でフル出場。不動のセンターバックとして活躍していたが、アジアカップ参戦により、フルタイム出場記録がストップしていた。

 そのアジアカップでは、DF冨安健洋(アーセナル)とDF板倉滉(ボルシアMG)が主力センターバックという立ち位置である中、グループステージ最終節インドネシア戦のみの出場に。イラン戦ではベンチ入りしたものの、森保一監督の選手交代ミスもあり、最後までピッチに立つことはなかった。

 森保ジャパンで出場機会を得られなかった渡辺だが、アンデルレヒト戦では77分までプレー。しかし自らのファウルからPKを献上すると、FWアンデルス・ドライヤーが決めたPK弾が決勝ゴールに。ヘントは渡辺のミスにより、勝ち点3を落とす結果となった。

 それだけに『Voetbal』も5日に「渡辺は非常に良いプレーをしたが、愚かなPKミスを犯し、勝ち点を落とした。このミスのせいで彼のパーティーは台無しになった」とバッサリ。

 「確かに渡辺はベルギーよりも高いレベルのリーグでプレーできる選手だ。しかし彼が欧州のトップクラブでプレーするのは難しい。すでに27歳であるが、ヘントよりもレベルの高いクラブでプレーしたことがない」

 「27歳という年齢でトップクラブへ行きたいのであれば、すべてが非常に早く起こる必要がある。彼はヘントと2027年6月までの複数年契約を結んでいる。また彼の市場価値は600万ユーロ(約9億6000万円)だが、実際の価値はそれをはるかに上回る可能性がある」と、同選手のステップアップ移籍が難しいとの見方を示した。

 なお渡辺本人は2023年6月のヘント加入会見で「もう一度日本代表でプレーしたいですし、いつかブンデスリーガでプレーをすることも僕の夢です」と自身の野望を語っていた。