鈴木優磨 写真:Getty Images

 DF常本佳吾が主力選手として活躍し、レネ・ヴァイラー監督率いるスイス1部セルヴェットFCは、鹿島アントラーズ所属FW鈴木優磨の獲得を狙っている模様。2月5日に現地メディアが報じている。

 鹿島の下部組織出身である鈴木は、2018年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)をはじめ鹿島のタイトル獲得に貢献。2019年夏からおよそ2年半にわたりシント=トロイデンVVに在籍していたが、2020/21シーズンにベルギー1部リーグで17ゴールを挙げるなど、海外でも本来のパフォーマンスを発揮。2022年に鹿島へ復帰すると、2023シーズンはJ1リーグで14ゴール5アシストをマーク。2024シーズンの活躍も期待されているが、1月30日に行われた徳島ヴォルティスとの練習試合で右頬骨を骨折。本人は今月手術を受けており、全治5週間とみられる。

 一方、セルヴェットはスイス1部リーグを17度制した古豪。2022年8月に鹿島監督を解任されたヴァイラー氏が2023/24シーズンからチームを率いる中、昨年7月に鹿島から常本を完全移籍により獲得。その常本は9月23日の公式戦で怪我から復帰して以降、ここまでリーグ戦全14試合スタメン出場と、右サイドバックでレギュラーに定着。チームもリーグ戦22試合を終えて11勝8分3敗と、首位ヤングボーイズから勝ち点6差の2位につけている。

 スイス紙『トリビューン・ド・ジュネーブ』は5日、セルヴェットの補強戦略を特集。スイスの移籍期間が今月15日までである中、鈴木を獲得候補にリストアップしている可能性がある模様。同選手を「多才で攻撃的な日本人ストライカー」と紹介している。

 ただ鈴木本人は2022年に元チームメイトのDF西大伍(現いわてグルージャ盛岡)と対談した際、海外再挑戦の可能性について「(海外再挑戦は)ないですね。まあでも多少はたまに思いますけど。ベルギーとかは駄目ですね。主要リーグじゃないところはなかなか厳しいです」と語っていた。

 同選手の海外再挑戦を巡るプランを踏まえると、仮にセルヴェットから正式オファーが届いたとしても、選手側が拒否する可能性は十分に考えられる。少なくとも徳島戦での大怪我を踏まえると、今月中にセルヴェットへ移籍することはなさそうだ。