守田英正 写真:Getty Images

 サッカー日本代表「森保ジャパン」は、2月3日開催のAFCアジアカップ準々決勝でイラン代表相手に1-2と敗北。MF守田英正(スポルティングCP)のコメントをもとに、森保一監督と選手の関係性や戦術を巡り議論が白熱する中、日韓W杯時代にフィリップ・トルシエ監督(現ベトナム代表指揮官)の通訳を担当していたフローラン・ダバディ氏が同選手を称えるとともに、イラン戦の敗因を分析。韓国代表のベスト4入りにも言及した。

 FW上田綺世(フェイエノールト)のポストプレーから先制ゴールを叩き出した守田。一部報道によると、試合後のインタビューで戦術面におけるチーム全体の約束事が足りないとの認識を示した模様。ネット上では「森保監督は方向性を明確にすべき」「森保監督は個人のクオリティーに任せすぎているのでは?」といった疑問が噴出。カタールW杯前の2022年6月に、指揮官がMF三笘薫(ブライトン)の個人能力に依然していると解釈可能なコメントを残していたことも再びクローズアップされている。

 そんな中、ダバディ氏は4日にX(旧ツイッター)を更新。守田の発言内容を受けて「守田選手の告白は正直で切ないですね」と切り出すと、「監督と選手たちの間の戦術や会話が私にわからないが、守田選手の発言の勇気を讃えたいです」と投稿。

 つづけて「昨日の守田選手は人一倍のハングリーさ、強い意志を見せました。素晴らしかったです。残念ながら、周りの選手たちは必ずしもそうではなかったのですね。イランの選手たちの方が推進力があり、ゴールへ向かう勢いを感じたのです」と、日本代表イレブンのメンタリティーを敗因に挙げた。

 一方、FWソン・フンミン(トッテナム・ホットスパー)らを擁する韓国代表は、準々決勝でオーストラリア代表相手に、延長戦の末に2-1で勝利した。それでもダバディ氏は「韓国代表も日本代表も、自分より縦への意識が強かったオーストラリアとイランに圧倒されたのですが、韓国は奇跡的に生き残ったのです」と、ベスト4入りが韓国代表の地力を証明するものではないとの見方を示している。