ジョアン・シミッチ 写真:Getty Images

 2023シーズン限りで契約満了により川崎フロンターレを退団したMFジョアン・シミッチは昨年末、ブラジル2部降格クラブのサントスへ加入。元鹿島アントラーズ所属選手で今季からチームメイトのMFディエゴ・ピトゥカを称えた一方、ブラジルサッカーがJリーグよりも環境面で劣るとの見方を示している。

 シミッチは2019年2月にセリエA(イタリア1部)アタランタから名古屋グランパスへ完全移籍。名古屋に2年間在籍した後、2021シーズンから川崎でプレーしていた。ただ2023シーズンはリーグ戦20試合でスタメン出場も、9月以降は大半の試合でベンチスタート。天皇杯優勝を成し遂げた翌日に、2023シーズン限りでの退団が正式決定した。

 およそ6年半ぶりとなる母国復帰を果たしたシミッチだが、ブラジルサッカー界の環境に不満を抱いている模様。ブラジルメディア『trivela』が今月2日伝えたところによると、同選手は先月29日に敵地で行われたサンパウロ州選手権パルメイラス戦でフル出場した後、以下のようなコメントを残したという。

 「日本とブラジルのピッチ状態は全然違うね。日本ではJ1、J2関係なく、どのスタジアムもピッチも素晴らしい。信じられないね。パルメイラス戦のような人工芝のピッチはなく、天然芝だけだ。人工芝のピッチはプレーしづらいことが多い。パルメイラス戦のピッチは本当に良くなかったと、みんな批判していたよ」

 「実際、人工芝でのプレーを好む選手はいないと思う。フィジカル、テクニック両方の観点から良くない。サッカーが違うスポーツになってしまう。世界最高峰のリーグでは人工芝が使われていないし、ブラジルのサッカーもそのようにできるはずだ。怪我や選手のパフォーマンスにも影響を与える。でもクラブから給料を受け取っているから、人工芝でもプレーしないとね」

 またシミッチは、Jリーグの舞台で何度も対戦したピトゥカについて「彼は素晴らしい選手だ。(鹿島移籍前に)サントスでプレーしていた時から、彼のことは知っていたし、日本で対戦したことによって、彼のことをより深く知ることができたんだ。チームメイトになって、お互いさらに親しくなっているし、理解を深めているよ」と、良好な関係をアピールした。