日本代表DF中山雄太(ハダースフィールド・タウンFC)は、1月31日開催のAFCアジアカップ決勝トーナメント1回戦・バーレーン戦でフル出場。日本代表OBの松井大輔氏は、スルーパスからMF三笘薫(ブライトン)へチャンスメイクしたシーンに注目。カタールW杯本大会まで左サイドバックでレギュラーを張っていたDF長友佑都(FC東京)と比較している。
日本の左サイドバックでは、長らく長友がレギュラーに定着。中山がW杯直前にイングランド2部リーグ戦で大怪我を負ったこともあり、本大会でも長友が全4試合プレーしていた。
しかし森保一監督は昨年3月以降、長友を一度も代表に招集せず。中山が負傷離脱期間中に、DF伊藤洋輝(VfBシュツットガルト)が左サイドバックの1番手に浮上したが、昨年10月に中山がA代表に復帰して以降は、両選手によるポジション争いがし烈に。アジアカップでは伊藤が開幕から2試合つづけて先発出場も、インドネシア戦以降は中山がスタメンに名を連ねている。
その中山はバーレーン戦で前半から攻守で存在感を発揮。三笘が途中出場した後はオーバーラップを極力控え、内側にポジションを取るシーンも。後半アディショナルタイムには裏のスペースを突くスルーパスから、三笘の決定機を演出したが、三笘のシュートはゴールキーパーに止められた。
松井氏は今月1日にインターネット動画配信サービス『DAZN』で配信開始の『内田篤人のフットボール・タイム』に出演した際、三笘へスルーパスを供給した中山のプレーを「中山は三笘に気を遣える」と称賛。
つづけて「長友がいつも(前線に)上がってくる時にいつも『上がってくるな、待っておけ』と言っていた時があったから。そう思えば、このシーン(中山が三笘へスルーパスを供給したシーン)では、横に来てくれるサポートというのがありがたい」と現役時代を回想。日本代表の左サイドでコンビを組んでいた長友について「あいつは気を遣えない。その分、走っていた」と語っている。