冨安健洋 写真:Getty Images

 日本代表DF冨安健洋(アーセナル)は、1月31日開催のAFCアジアカップ決勝トーナメント1回戦バーレーン戦で、DF板倉滉(ボルシアMG)とともにフル出場。日本代表OBの松井大輔氏が対戦相手の目線から冨安の凄さを解説している。

 冨安はコンディション不良により、アジアカップ開幕から2試合つづけてベンチ外。DF町田浩樹(ユニオンSG)とともにスタメン出場したインドネシア戦では、攻撃から守備への切り替えの速さ、高い位置でのボール奪取で存在感を発揮。ただ日本代表は82分に冨安がベンチへ退いた後、守備面で不安定なパフォーマンスを露呈し失点していた。

 グループステージ全3試合失点と守備面で不安を残す森保ジャパンだが、バーレーン戦では前半から冨安と板倉のセンターバックコンビが機能。セットプレーにおけるGK鈴木彩艶(シント=トロイデンVV)のミスから失点したとはいえ、相手にほとんどチャンスを許さなかった。

 松井氏は今月1日にインターネット動画配信サービス『DAZN』で配信開始の『内田篤人のフットボール・タイム』出演時に、バーレーン戦を回顧。安田理大氏が「冨安のラインコントロールが凄い。(相手がパスを回している時に)めちゃくちゃ首を振っている」と切り出すと、独特の表現を交えながら、以下のようなコメントを残している。

 「(冨安は自陣で構える時に)板倉よりちょっと前に出る。俺はいつも危なくないのかなと思うけど、オフェンス側は(ラインの)上げ下げをされると、本当にウザイ。嫌だね。ちょっと前に出られると、オフサイドを気にするので、(攻撃側も)ちょっと前に出る。そうなると、(相手の最終ラインの裏にあった)スペースが無くなる。バーレーン代表のフォワードはずっと冨安にイライラしていたと思う」

 ベルギー1部リーグでコンスタントにプレーしているDF町田浩樹(ユニオンSG)やDF渡辺剛(ヘント)の台頭が期待される日本代表のセンターバック陣。DF谷口彰悟(アル・ラーヤン)も控えているとはいえ、バーレーン戦を通じて冨安と板倉がファーストチョイスであることを再確認した格好だ。