唐突だが、「釣りがうまい」の条件は何だろうか。様々な事が思い浮かぶが、安定した釣果を得つつ、マナーが良く、釣っている姿に余裕がある人だと著者は考える。では、どのようなことに気を付ければ「釣りがうまい人」になれるのか。今回は、そんな切り口から「釣り」という遊びを考察してみようと思う。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

釣りの名手が欠かさず行う【4つの習慣】 真似をすれば釣りがうまくなる!

記録をつけている

私がこれまで出会ってきた名手たちは、ほぼ必ず何らかしらの形で記録をつけていた。なぜ記録をつけるべきなのかを紹介しよう。

再現性が高まる

ルアーフィッシングの場合、一度ヒットしたパターンには必ず「ヒットする理由」が存在する。また、餌釣りであっても「以前爆釣した釣り方」の再現を行うことで、釣れる確率はアップする。

ただし、「過去にこのやり方で釣れたんだ!」と一つの釣り方に固執するのも良くない……という事も同時に解るようになってくる。記録をつける事は、再現性と柔軟性を考察するのに最適と言えるだろう。

規則性が見つかる

例えば、「漁港A」と「漁港B」という別のポイントで、同じ釣り方をして釣れた場合、「どちらの漁港も堤防のカーブ付近で潮がヨレる」といった「2か所の共通する項目」を探してみよう。

釣りの名手が欠かさず行う【4つの習慣】 真似をすれば釣りがうまくなる!釣り場を注意深く観察してみたい(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

この例が当てはまる「漁港C」という別のポイントを発見できた場合、先の二か所と全く同じ釣り方で釣れたりする。こういった規則性を発見できるのも、記録の楽しみの一つだ。

魚の習性を把握

記録をつけ続けていれば、回遊魚の回遊してくる時間や時合い、居着き魚の着き場所等をある程度把握することが出来る。

その結果、広大な釣り場でもピンポイントで効率よくヒットさせることが可能になるので、周囲からは「うまい人」として認知されるはずだ。

予測が立つ

過去の記録を見返すことで、その釣り場の「釣れ始めの時期」が判るようになる。それだけではなく、時合の予測まで立てることが出来れば、短時間での束釣りも夢ではない。

魚や釣り方を研究している

名手はただ釣りをするだけでなく、対象となる魚を深く研究していることが多い。そして初心者の場合は発想が固くなりがちだが、上級者は発想が柔軟だ。どのような部分を研究しているかを紹介しよう。

魚の生態

対象となる魚がどんな場所に棲んでいるか、繁殖期はいつごろか……といった部分は、名手にとっては常識だ。これらを知ることで、釣れ始めの時期・時間帯・場所・釣り方を予測することが出来るため、周囲に先んじて釣果を手にすることが出来るのだ。

釣りの名手が欠かさず行う【4つの習慣】 真似をすれば釣りがうまくなる!対象魚には詳しくなりたい(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

さらには、外道魚の生態も併せて把握・利用することで、本命だけを手中に収めるのだ。

餌/ルアー

あなたは本命が1匹ヒットしたら、その後反応が無くても、ずっと同じ餌やルアーで粘ってしまわないだろうか。こんな時名手は餌やルアーをコロっと変更して、併せて探るタナも変えることで、次のヒットに持ち込むことが多い。

これは、普段どのような餌を食べているかを熟知し、現地で餌となりえるものを的確に把握できるからこその芸当だ。

釣り方

名手は、ウキ釣り・探り釣りといった定番の釣り方だけでなく、日本全国に存在する「ご当地の釣り方」まで熟知していることが多い。ご当地の釣り方とは、例えば著者の住む「瀬戸内のブツエビ(ヌマエビ)を用いたウキ釣り=エビ撒き釣り」や、「東京湾・相模湾で活発なウイリー(擬餌針)釣り」等が該当する。

古くはバス用の小型ワームを海で流用していた釣りが、後のメバリングへと発展したように、「違う釣り」を知ることで自分の釣りに生かすことが出来る。この「別の釣り方を応用する」という考え方は、非常にユニークかつ重要なファクターだ。

周りをよく見ている

名手は常日頃から、周囲をよく見ている。よく釣れている釣り方が自分の釣り方と違うと判断したら、スパっと釣り方を変えることが出来るし、餌釣り師の仕掛けにヒットする魚を見て、使用するルアーやアクションを変更するルアーマンも多い。

水族館で観察

家族連れで水族館を訪れ、釣り人だけが対象魚の水槽の前に張り付いている……身に覚えはないだろうか。実際に生きている魚たちの姿を観察することで気づくことも沢山あるので、是非水族館へ足を運んでみてほしい。

釣りの名手が欠かさず行う【4つの習慣】 真似をすれば釣りがうまくなる!観察するのも楽しい(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)